
【エッセイ】私の勝利の測り方
私たち一人ひとりが別の「個」である以上中身こそ違うが、いわば「人生最大の壁」だってきっと、自分との戦いだ
嫌な欲望をもった自分が、前へ進みたい自分を引き留めてくることだったり
今の自分とは違う過去の自分を、越えられないことだったり
誰かに勝てない、誰かのようになりたい、そういう誰かとの話、人との勝負
その実態もまた、自分との戦いにほかならない
より早く、より長く自分を軸として生きることができた者こそが、勝者なのではないか
誰かに掛けてもらったメダルは、周りが勝手に自分を再定義した気になっているだけだ
だから私は、結果ではなく自分を見失わなかった時間で勝利を測りたい
自分以外で自分を勝者にできる人はいない
だがこれを素直に取り入れられる人は多くない
私自身もまた、これを頭で理解していながら実行できていない人の一人だ
何故なら社会とはメダルで評価が決まる場所だから
こんな社会の中で、渡された評定や貼られた名札を完全に無視して生きていくことができる人間はそうそういない
それでも、私たちは自分の真価にもっと気づくべきだと思う
限りなく続くフィールドに産み落とされたその後は、方位磁針も、ゴールの旗もない
そこにいるのはただ自分だけだ
元はと言えば、人間は皆そういう世界で生きているのだ
だから自分を軸として生きることは、本来ならば当たり前で、前提で無くてはならない
全ては自分から始まり、自分と競い、自分に勝ち、自分と共に果てる
私はそれを、人生と呼びたい