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「I Am An American: 日系二世兵士の経験」展 サンフランシスコ

    アメリカ独立記念日の3連休の初日に、サンフランシスコ・プレシディオ(Presidio of San Francisco)にあるクリッシーフィールドビーチで天辺を雲に覆われたゴールデンゲートブリッジを片目に砂浜に座っていた。この一帯は1994年まで軍事要塞だった所で、現在は広大な緑地と歴史的建造物が広がる国指定の公園になっている。

    確か近くで第二次世界大戦時の日系二世兵に纏わる特別展示会をやっていた筈と思い、調べるとすぐ近くの「陸軍情報部(MIS)歴史学習センター」という場所で開催されていたので歩いて行ってみた。冷たい海風に煽られながら歩くこと15分、小型飛行機の格納庫(ハンガー)の面影を残す白い建物に辿り着いた。表には「I Am An American(私はアメリカ人)」という展示会の横断幕が掲げてあった。

    $15の入場料を払うと10分の短編映画を見る部屋に案内された。その映画で、その建物が第二次世界大戦時に日本語諜報員を育成するための軍事情報部 (Military Intelligence Service) の秘密拠点であり、最初の米陸軍語学学校だった事を知る。当時は一面に広がる冷たいコンクリートの床に、2段ベットが敷き詰められた箇所、居住空間、諜報員として訓練を受ける箇所と分かれていたそうだ。

    数年前に隣町の図書館で、日系人強制収容所で幼少期を過ごした男性の経験談を聞く機会があった。強制収容の招集は突然で持参できる物質が限られていたこと、後にした家や事業や家財道具は結局ただ同然で手放すことになったこと、召集されると仮住まいの馬小屋に板を敷いただけの隙間風が入る粗末な場所で数ヶ月寝泊まりすることになり、そこが非人道的で劣悪な環境だったこと、強制収容所に移動してからはプライバシーの尊重があまりにも欠如していたことなど、1時間あまり話を聞いた。

    その話を頭の片隅に置きながら展示物を見ていると、From Mother(母より)と刺繍のある千人針の所で動けなくなってしまった。日系二世の愛息子のために、日本生まれの母が自らの祖国日本を敵国として戦う息子の無事だけを祈願してひと針ひと針、母の想いを縫い混んだのだろう。私自身も日本で生まれ育ち、アメリカで生まれた徴兵年齢に達している息子がいる。母親の想いを想像すると、胸が締め付けられ呼吸が浅くなる。ひと針ひと針が、息子を想う気持ちに溢れ、絶対に生きて戻ってきてくれという願掛けでしかなかったのではないだろうか。

    自分の国に差別され移住先の新天地で身を粉にして気づいてきたものが一瞬にして無くなる矛盾とやるせなさ、戦地に子どもを送る親の気持ち、戦地から家族を想う軍人の想い、祖国が敵国になる悍ましさ、大きな権力に従う以外に選択肢がない絶望。人類は、何度同じことをしたら気が済むのだろう。

    この展示会は今後5年でアメリカ11都市を巡回する。サンフランシスコではあと一ヶ月、8月16日まで。ホノルル、ポートランド、ロサンゼルス、ユタ州、コロラド州、ミネソタ州、テキサス州、ジョージア州、イリノイ州、ニューヨーク州も回るそう。(写真の下に National Veterans Network のウェブサイトからこの展示会についての紹介文の掲載あり。)


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    クリッシーパークから眺めるゴールデンゲートブリッジ
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    飛行機格納庫の面影が残る展示会場
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    当時寝泊まりしたバンクベッド
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    日系人、日本人に対する立退命令の通知。大統領令9066号が発令された後の1942年2月下旬から、カリフォルニア州やワシントン州、オレゴン州とアリゾナ州、準州ハワイから、一部の日系アメリカ人と日本人移民約11万人以上が強制的な完全立ち退きを命ぜられた。
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    パールハーバーが攻撃を受けた翌日、サンフランシスコの対岸の街オークランドで食料品店を営んでいたマスダ タツロウ氏が店舗に掲げた「I Am An American」の看板。歴史的な写真として有名。
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    (AI翻訳)排除と強制退去 - 司法省 v.s. 陸軍。司法省は日系アメリカ人を一斉に排除する必要はないと抗議し、海軍情報局(ONI)は集団ではなく個人単位で行動すべきだと勧告したが、政治指導部はすぐに軍の便宜主義に屈した。1942年2月19日、ルーズベルト大統領は大統領令9066号に署名した。この命令は、陸軍長官と任命された軍司令官に裁量で「軍事区域」を指定し「そこからすべての人または一部の人を排除できる」権限を与えた。これにより、事実上の必要性を装って西海岸から日系アメリカ人市民と移民の大規模な強制移住と収容が開始された。大統領令9066号自体は排除対象者を明記していなかったが、軍の命令と布告によるその実施は、西海岸の日系アメリカ人コミュニティ全体に影響を与えた。移民である非市民の日系一世とアメリカ市民である日系二世の間には区別がなく、排除命令では「非外国人」と呼ばれ、市民権を持っているにもかかわらず政府から敵意と疑いの目で扱われた。
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    ⭐︎ 強制収容所、◯ 集合センター、◇ 収容所、△他の抑留施設、⬜︎ 市民隔離センター、◻️立ち入り禁止区域
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    強制収容所の居住空間
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    (AI翻訳) 強制収容 - 自分で持ち運べるものだけの荷物で。初期の地域指導者の一斉検挙により、残された女性と子供たちは、事業、家庭、農場を管理することになった。1942年3月から、11万人以上の日系人が西海岸から強制移住させられた。短期間の通知で集合場所へ向かい、家や事業を放棄し持ち運べるものだけを持ってくるように命じられた。最終的な目的地は知らされることなく、競馬場、ロデオ会場、見本市会場であった仮住まい「集合センター」に輸送さた。数か月後、米国各地の僻地に建設された強制収容所(戦時転住局WRAキャンプ)に移送された。荒涼としていて不衛生な環境下で、一帯は武装警備員と有刺鉄線に囲まれ、医療やその他のサービスも最小限だった。しかし、破壊工作やスパイ行為で有罪判決を受けた者は一人もいなかった。
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    From Motherと刺繍された千人針、軍人のIDタグ、米国への忠誠を確認する質問票
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    「忍耐」の精神で過酷な戦時中を耐え忍んだ

    AI 日本語訳:
    「I AM AN AMERICAN:日系二世兵士の経験」展のご紹介

    本展は、National Veterans NetworkがNational Museum of the United States Armyと共同で企画し、The Army Historical Foundationの支援のもと開催されるものです。私どもは、第二次世界大戦中に米陸軍の人種隔離部隊として活躍した第100歩兵大隊、第442連隊戦闘団、軍事情報部(MIS)の卓越した貢献について、広く認識を高めることを目的としています。これらの勇敢なる日系アメリカ人男女は、アメリカ全土から志願入隊し、ハワイの島々や全10カ所の戦時強制収容所(War Relocation Authority収容所)より入隊しました。彼らは、恐怖と偏見を乗り越え、比類なき愛国心と忠誠心をもって祖国アメリカに奉仕いたしました。
    本巡回展を通じて、愛国心と強い使命感をもち、大きな犠牲を払いつつも国に尽くす価値観をお持ちの皆様に、深く響く力強い物語をお届けいたします。この全米11都市を巡る巡回展は、日系アメリカ人二世兵士たちの並外れた英雄的行為を一般市民に伝え、教育することを目的としています。新たな巡回展「I Am An American」のテーマは、真珠湾攻撃の翌日、カリフォルニア州オークランドの自店舗に「I Am An American」の看板を掲げた増田達郎氏の歴史的写真に由来します。米陸軍で服務した33,000人の日系アメリカ人男女の忠誠心と愛国心を、二世兵士たちの視点からご紹介いたします。National Veterans Networkは、National Museum of the United States Armyと緊密に連携し、本巡回展を制作いたしました。展覧会は以下の六つのテーマエリアで構成されています:
    I Am An American(私はアメリカ人)/Hawaii(ハワイ)/Behind Barbed Wire(有刺鉄線の中に)/Theaters of War(戦場)/Price of War(戦争の代償)/Legacy(遺産)約1,800平方フィートの規模となる本巡回展では、約40点の重要な歴史的資料、120点の歴史写真、70件の証言・ストーリー、3つのインタラクティブプログラム、2つのオーディオビジュアル・キオスクを設置し、来場者の皆様に充実した体験を提供いたします。この新たな巡回展は、2026年より5年間にわたり、アメリカ合衆国11都市を巡回いたします。開催予定の都市・州は以下の通りです:
    サンフランシスコ(カリフォルニア州)、ホノルル(ハワイ州)、ポートランド(オレゴン州)、ロサンゼルス(カリフォルニア州)、ユタ州、コロラド州、ミネソタ州、テキサス州、ジョージア州、イリノイ州、ニューヨーク州。

    https://nvnvets.org/nisei-soldier-traveling-exhibit/



     
     
    森と山と海が好きな40代後半女性。サンフランシスコベイエリア在住、クロスフィットや自然散策など綴っています。フルリモートの民(会社員)。⬇️のプロフィールのタブに書いてある様なことをいつも考えています。よろしければご覧ください。写真全てオリジナル。

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