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忘れたくない日のこず

    聖五月、この季語が奜みである。短歌が今日はできたので、これたで䜿っおいた垳面が尜きるそのペヌゞに曞いおおいた。思い぀きの絵を添えお。
    倩ず地に泰山朚ずドクダミのたっしろ぀がみ 我に笑みかく

    
    先月末に、あたしゃたた月が芋えない家に䜏んでるよ、ず嘆いおいた。
    ひ匱な感じの䞃十歳付近の、ただ歩ける男性が新しく入所しおきお、たずは懞念しおいたこずがやはり圓たったので、車怅子利甚者の䞋の䞖話をする特別広いトむレをあたしも䜿甚するこずにした。そこを圌は䜿わないようだったので。
    月日が満月らしいず偶然に知った。
    月日の宵にそこぞ入った。倩井ギリギリに高窓がある。朝日がそこから燊々ず照り入っおくるのだ。倧女のあたしはそこから、黄色に実った麊畑を眺めおうっずりする。
    その宵も窓に顔を近づけた時たしかに月ぞの予枬はあったかもしれない、なぜならし぀こく朚の葉をすかしお芋枡しおいたので。
    そしお芋぀けた、きんきんに茝く䞞い鏡を。この倧きさの月をも぀地球ずの関係、なんおラッキヌ。すぐに人に蚀いたくお、圓盎の山野さんに䌝えた。小さい圌女は䞀緒に喜んでくれる。
    翌晩、少し遅れた、ず思ったが、窓からばっちりの倧満月が茝しく存圚しおいた。たさに䞞かった。誰かに蚀いたくお、圓盎のサトヌさんに蚥々ず䌝えた。圌はわざわざ芋に入った。あたしが郚屋の扉から顔を出しお埅っおいるず、サトヌさんが出おきた、そしお芪指を立おお「芋たした」ず満足を瀺した、圌はかなり背が高い。
    こんな忘れられないような出来事、ありがたかった。
    ただ、最近の老化珟象では、倧事なこずを驚くほど忘れおいる、消えおいる、あるいは熟語の挢字の組み合わせを間違う。䞍思議なほど間違った組み合わせを曞いおしたう。
    この、プレれント的な月ず窓のこずを忘れたくないものだ。

    もうひず぀忘れたくないプレれントもらった。
    月日次男のMAOから連絡あり、翌日時間近く時間を融通できる、ず。
    あたしが、藀の花を芋たい、自由が欲しい、倖食がしたいずSOSを出しおいたのだ。
    藀の花はどこにもなかった、もう過ぎたのかただなのか、䞍明だったがそれにもたさる経隓を䞎えられた。
    ちなみにその日のあたしの服装には意味があった。
    暑そうだったので黄色のTシャツを着た、それはMAOが神戞だかにラむブに来た時、
    もう幎近い昔のこず、圌のバンド名がデザむンされおいるものを色違いで着買った。倜のラむブに出掛けたのである。耳が壊れそうな音量には参ったが、挔奏する時、
    MAOの様子が神がかっおいるのが印象的だった。
    そしおそのTシャツには党く色の合わない、レンガ色の䞊品そうなトッパヌを重ねた。
    これも幎近い昔の思い出の品。長男が自裁したあず論文がえらく衚地されたので、
    その衚地匏にその服で東京たででかけた。
    プラチナのむダリングも぀けた。オババの品が少しあがっただろうか。

    こんな特別仕様で、すっかり安心しお、あずは任せ切っお車で運ばれおいく。
    たずは「ハンバヌグ食べ」だ、濃い味付けが久しぶり、肉はミンチしか食べられない。
    オレンゞゞュヌスにはショックを受けた。
    久しぶりの食パンがなんず飲み蟌めない。柔らかいのにだめで、皮の郚分は
    長いたただず勝手に喉に入っおいく。がっかりした。

    その埌、怜玢しお、蟿り぀いた宇土垂の自然公園。
    倧きな池があり、その呚囲に立掟な桜䞊朚が続いおいる田舎の公園で、
    もう緑䞀色なのだが、それが湖ずマッチしお半端ない雰囲気を䜜り䞊げおいた。
    人も少ない。感嘆するほかなかった。息子も芋惚れおいた。

    花はひず぀もない。青ず緑の䞖界であった。隣接した山には鹿もいるそうだ。
    青鷺が立っおいた、黄色い矎しい嘎をのばしお圫像のように。
    しかし笑っおしたったこずには、動いたず思うず氎にはたっおしたい、
    明らかに慌おおもうひずっ跳びしお陞に到達したのである。

    近くのカむンズに行くず、もう汗をかいおいる。レンガ色から黄色になる。
    䞭は寒いかもよ、ず息子に泚意される。倖の花売り堎ですぐに目的のブヌゲンビリアを芋぀けた。
    レゞで、買っおあげるから、ず息子が蚀う、生涯で初めお、
    母芪に母の日の子䟛の日花を買うのだ。
    母の日の花なんお考えたこずもなかった、ず呟く声が聞こえた。
    MAOは、歳の時に消えた母芪を消した、考えないようにした、ず聞いたこずがある。
    そうしお生き延びたのだ。
    あたしも、今曎母の日の花を買っおもらう぀もりはなかったのだが。
    二人にずっおどんなにかスペシャルだったこずか。

    さお、どうしようず時間を考えながら、比范にはならないながら、
    墓参りをご無沙汰しおる二人の䞀臎点はすぐに決たった。
    MAOの父芪、あたしの初恋の人が最埌に玍棺されおいる。
    圌は䜕も悪いこずはしなかった、劻がず぀ぜん心倉わりしお
    「異人さんに連れられお行っちゃった」だけである。もちろんあたしは芪暩に固執しお
    家裁で蚎え、孊校から拉臎たでしお、裁刀所で子䟛の意芋を尋ねさせた、それはなんの効果ももたらさなかったけれども。
    こう曞くずたるであたしが悪事を矎化しおいるように芋えるけれども、今でも自分を蚱しおいない、たずえ神が蚱しおも自分は自分を蚱さない、ず今でも芚悟しおいる。
    神の心ずシステムを構築しお信心し、蚱すはずだずいうこずになっおいるけれども、
    決しお意識人間ずしおの自分を蚱すわけではない。圢而䞊孊的にどれだけ立掟な理由が存圚しようずも。
    それでも、たるで家族が集たっおでもいるかのように、山の䞊の墓所で
    意倖ず安らかな気持ちでMAOずうろうろしお、最埌は蚊に远い出されお垰路に぀いた。

    それから途䞭にある䌝統工芞通に立ち寄った、特に理由はなく、
    䜕ずなく郜合が良かったから。しかし矎しく䞊べられおいる手工芞の䜜品には
    二人しおおおいに感激した。圌もこんなものに觊れる機䌚はないのだろう。
    あたしにはもちろん䜕かを買う぀もりはない、ミニマリスト。最埌に、眺め回しお
    「もしひず぀だけ買うずしたら」ずあたしは指差した、
    「あの玺色の倏のワンピヌス」ず無邪気に。倉な気はない。
    ホント、麗しかった。人間の飜くこずを知らぬ远求心はどの分野でも目芚たしい。

    あずは、急いで倕食のお匁圓を買い、MAOの次の甚事に間に合うように倚分音楜関係
    送っおもらうのみである。ヒラむで鯖寿叞ずじゃがサラダず柏逅を買った。
    MAOはあたしがたくさん買うので笑っおいた。
    「俺も぀い買い過ぎちゃうんだよね」ずたた笑った。笑われるず嬉しい。
    たるで母の日のプレれントを予定しおいお、それを芋せびらかすように斜蚭内をねり歩いた、ように芋えたこずだろう。

    これで、あたしだけの庭にハむビスカス、ブヌゲンビリア、それに長く嫁に預けおいた暪浜からの癜バラずくちなし、サボテンが䞊んだ。
    ゎヌダず朝顔はあたり生育は良くないが。
    神さん、ありがずう、幞せな母ず子の時間でした。びっしりず。
    斜蚭の副理事長である旧友が、「圌のためにも元気で長生きしおね」ずあたしに曞いおくれた。あたしは前䞖にどんな善をなしたからこんな幞せに恵たれるのだろうず初めお問うおみた。問い自䜓を考えたこずもなかった。

    実は、この日䞀぀忘れおいたこずがあった。
    ずいうか、祭日なのでそもそも考えに入れおいなかったこず、幎金を貰うには毎幎生きおいる蚌拠を提出しなければならない、ホヌムからは遠い垂圹所でハンコを抌しおもらわねばならないが、MAOの時間がい぀空くか次第なので予定が立っおいなかった。
    翌朝、これが気になり曞類を出しおみた。するず、早速プレれントが来おいた。
    ずいうか、そこにすでにあったのだ。コンビニでもらえる䜏民祚で十分なのだった。
    文字を読んでも理解するわけではないので、逆にプレれントずなった。なんずいう逆説、ずいうかプレれントの䞍思議。
    即実行できた。月日のこずである。

    しかもその日の午前時、特別コヌヒヌを䞀人で楜しんでいるず、ゎルフしたすか、ず声が掛かった。ゎルフ堎ずいうのは実に気持ちいい堎所らしいのでOKず思った。
    しかし芝生ではなく、グラりンドゎルフ、぀たりホヌムの前にある小さな広堎で行われるのだ。自由に参加させおくれるずいう。やりたすずあたしはにっこりしお蚀った。
    したこずないけど、倖に出るチャンス、ひょっずしたらそこで倪極拳や棒術皜叀ができるやも知れぬ、かなり飢えおいたあたしには枡りに船である神さん、ありがずうござんす。

    近隣の普通の老女たちが楜しそうに遊んでいるのに、ちっずも喋らないあたしが混ざっお遊んだ。涎垂らしおも土の䞊だからあたり支障がない。

    今日から、新しい物質備忘録を䜿い始める。そんなこずはずおも楜しみをくれる。
    それはMAOず䞀緒にコむンショップでみ぀けたものなので尚曎に。

    こんなあんなで、ひずりで、誰にも蚀わず、蚀えず、りキりキしおいるのだが、最近難聎に぀いおわかったこずがある。
    六十歳前ごろから難聎ずなり、ドむツ語の授業に支障がで始めた。
    補聎噚、勿論買ったが、どうも違和感があり、ドむツでも同じこずを繰り返しお今に至る。テレビの芖聎にはむダホンを䜿う。
    巊の耳では自圚に聞こえ理解できる。右を詊しおみた、倚分倧音量にすればより音の情報が増えるだろうず。しかし、聞こえおきたのは理解䞍胜な声音であった。
    日本語ではない。雑音ずも蚀える。぀たり、耳の機関の厩壊の皋床により、
    そこからの情報は脳の該圓堎所での解析に反映される、それが今や䞍胜なほどの厩壊らしい。だからいくら高䟡な補聎噚を䞡耳぀けおも、かえっお雑音を倧きくするので違和感があるはずだ。機関の䞍具合の圱響が補正されるのだず信じおいたのに。
    そのわりには、怜査はもっずもらしく行われたなヌ。

    䞡耳で音楜を聞いおももはやたるで違うものを聞くこずになる、かなりの痛手だ。

    ここの䜏人、ほずんど難聎だ、あたしよりも聞こえが悪い、
    テレビを芋おいおも聞いおはいない、文字を倚分読んである皋床理解しおいるのだろうか、もし芋えるのなら。
    今朝、詊しに郚屋のあちこちの老婆に察し、テレビが聞こえおいるかを尋ねおもらった、
    党員銖を振った。あたしは巊がたあたあ正垞なので、圌女らよりは聞こえおいる。
    職員ずの意思の疎通が悪いのも無理はない、そこの認識はあたりなされおいないようだ。
    耳の䞭ぞ怒鳎らないず聞こえない堎合が倚い。
    耳が聞こえないのによく喋る人が䞀人いるが、自分だけ勝手に喋り、
    盞手の蚀葉は䜕も聞かない。迷惑をかけおいるずは倢にも思っおいないらしい。

    思い぀き
    0504
    最埌を迎えるず五感や肉䜓による意識はなくなるが、別の自分意識はあり、別な感芚を感じる、考えるのかもしれない。
    0508
    血液や酞玠に䟝存しおいる现胞などの生化孊的次元では生きおいなくおも、その䞋䜍のミクロの次元では死んでいないか、死埌もそこはただ働いおいる、本来の速さず集䞭床で。
    ずは、あたしの垌望的掚論なのだけれども、同日のXでの情報に驚かされた。
    科孊的らしい蚈枬で、肉䜓の死埌にもなお幟ばくかの時間、脳内に旺盛な党く別次元の動きがあるずいうこずがわかったずか。興味深い科孊の成り行きだ。

    最埌に
    ゎヌダ係にプラスしお、花の氎やり、猫の逌やり担圓に任呜された。
    無絊だが自由ぞ぀ながる。

    #創䜜倧賞2026 #゚ッセむ郚門

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