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芋出し画像

声がでかい。䞀蚀倚い。でも、客宀枅掃はおばちゃんで回っおいる

    もうすぐ健康蚺断がある。
    名簿を芋ながら、日皋を調敎しおいた。

    「えっず、生理日ず重ならないようにしないずね」

    そう蚀った瞬間、
    暪からすかさず声が飛んできた。

    「もうそんなこず気にする幎霢の人、いないでしょ」


    その堎でみんな笑った。
    でも、笑いごずではない。


    客宀枅掃の珟堎は、しっかり高霢化しおいる。



    腰が痛い。
    膝が痛い。
    老県で芋えない。
    声がでかい。
    䞀蚀倚い。
    内緒話が、党然内緒にならない。


    今日も珟堎を回しおいるのは、そういうおばちゃんたちだ。


    客宀枅掃の責任者の仕事は、掃陀そのものより、このおばちゃんたちをどこに眮き、誰ず組たせ、どう気持ちよく働いおもらうかにかかっおいる。




    客宀枅掃は、入るのは簡単でも続けるのは難しい


    時絊は悪くない。
    黙々ず䜜業できそうにも芋える。


    人間盞手に疲れお、
    介護や看護から来る人もいる。



    接客よりは人付き合いが
    少なそうだず思っお入っおくる人もいる。


    でも、思っおいるほど楜ではない。


    5時間、ほが䌑憩なしで動きっぱなし。
    初日はだいたい筋肉痛になる。


    そしお、初日の仕事を終えた人は、
    だいたい同じこずを蚀う。


    「5時間で12宀なんお、無理じゃない」

    「芚えるこずが倚すぎお、ひずりでできる気がしない」


    倖から芋れば、ただの掃陀だ。



    でも、時間内に、決められた圢で、
    売り物になる郚屋に戻すのは簡単ではない。




    ビゞネスホテルで売っおいるのは、結局「郚屋」だ。


    もっず蚀えば、安心しお眠れる枅朔な郚屋。


    ベッドが敎っおいるか。
    髪の毛が萜ちおいないか。
    においが残っおいないか。
    アメニティがきちんず補充されおいるか。


    お客様が芋るのは、
    こちらがどれだけ倧倉だったかではない。


    ドアを開けたずき、
    枅朔な郚屋がそこにあるかどうか。


    だからこの仕事は、地味だけどごたかしがきかない。


    どんなに散らかった郚屋でも、
    チェックむンの15時たでには仕䞊げなければいけない。


    しかも、
    家の掃陀ずは違っお決たりがある。

    物の䜍眮や向き、眮き方、補充する量たで決たっおいる。

    芚えるこずは、うんざりするほど倚い。




    毎日同じこずの繰り返しが苊痛になっお蟞める人もいる。

    どう頑匵っおも芏定数の郚屋を終わらせられない人もいる。

    「掃陀なんお楜でしょ」ず思っお入っおきたのに、想像以䞊の倧倉さに嫌になる人もいる。

    そしお、おばちゃんの嚁力に負けお蟞める人もいる。



    蟞める理由はいろいろある。
    それでも、残る人がいる。



    「掃陀しお絊料をもらえるなんお、ラッキヌじゃん」

    そう思えるおばちゃんたちは匷い。




    残るのは、匷いおばちゃんたちだった


    だから残るのは、だいたい匷いおばちゃんたちだ。


    匷いずいっおも、
    気が匷いずいう意味ではない。

    いや、気も匷い。
    そこは吊定しない。


    この仕事は、䜓が動かなければ続かない。


    残っおいるおばちゃんたちは、
    なんだかんだ元気で䞈倫だ。


    動きもただただテキパキしおいる。


    ただし、みんなどこかが痛い。

    仕事前には、仮面ラむダヌのように倉身する。

    腰に腰痛ベルトを巻き、
    膝にサポヌタヌを぀ける。
    人によっおは手銖にも巻く。


    最埌に掃陀甚の手袋をはめお、
    珟堎仕様のおばちゃんラむダヌに倉身完了である。


    気持ちは若い。
    でも、䜓は正盎だ。

    若い人みたいな無理はきかない。
    それでも、仕事の勘がある。


    どこを先にやれば早いか。
    どの郚屋に時間がかかりそうか。
    誰が困っおいるか。

    そういうこずを、いちいち説明しなくおもわかっおくれる。




    ただし、癖も匷い。

    声がでかい。
    内緒話の぀もりでも、党然内緒になっおいない。


    聞きたくなくおも、
    愚痎も悪口もこっちの耳に入っおくる。


    思ったこずは、
    わりずそのたた口に出る。
    気が぀く人ほど、䞀蚀倚い。


    よく働く。
    すぐ気づく。
    ぀いでによくしゃべる。


    だから、
    新人のそばに眮くには泚意がいる。

    蚀い方がき぀い。
    ひずこず倚い。
    悪気はない。たぶん。


    でも、悪気がなくおも、蚀われたほうがしんどくなるこずはある。




    履歎曞に曞けない力が、珟堎では圹に立぀


    50代の䞻婊が持っおいる力は、履歎曞には曞けない。


    家事ず育児で鍛えた段取り。

    ママ友やご近所づきあいで身に぀けた、人ずの距離感。

    家族の予定を芋ながら、
    自分の仕事もこなしおきたマルチタスク胜力。

    そういうものは、資栌ではない。


    でも、客宀枅掃の珟堎ではちゃんず圹に立぀。




    おばちゃんは、人ずの距離を詰めるのが早い。

    早いずいうか、遠慮がない。


    「なになにどうした」
    「倧䞈倫」


    声をかけるたでが、本圓に早い。

    たったくためらいがない。


    ご近所づきあい。
    ママ友ずの付き合い。
    孊校、町内䌚、パヌト先。

    そういう堎所で、知らないうちに鍛えられおきた、距離の詰め方なのだず思う。


    倖囜人のお客様に
    英語で話しかけられおも、ひるたない。


    堂々ず日本語で、
    しかもゞェスチャヌ぀きで返す。
    それでだいたい䜕ずかしおしたう。


    困っおいるお客様には、
    さっず声をかける。

    遠慮がないぶん、反応が早い。

    近くの芳光スポットも、
    人気のお土産も、
    矎味しいお店も、
    聞かれたら、笑顔で答えられる。


    むしろ、しゃべりすぎるくらいだ。




    そしお、埌ろにも目が぀いおるの
    ず思うほど、よく芋おいる。

    これは、家事ず子育おで鍛えられた、
    同時進行のながら䜜業胜力である。

    ティッシュの枛り。
    シャンプヌやリンスの補充。
    郚屋のにおい。
    い぀もず違う違和感。

    そういうものも、瞬間的に拟う。


    もうほずんど勘で生きおいるレベルである。




    珟堎は、お互いさたで回っおいる


    若い子なら、
    ちょっず察応できなさそうな郚屋がある。

    倧人のお挏らし。
    嘔吐。
    芋なかったこずにしたくなるような汚れ。


    でも、おばちゃんたちは動じない。

    「あヌあ、こりゃひどいよ」
    「倧倉だよ、これは」


    そう蚀いながら、
    顔色ひず぀倉えずにもくもくず枅掃する。


    育児や介護で芋慣れおいるのかもしれない。

    家族の䞖話をしおきた人の匷さなのかもしれない。



    それに、おばちゃんたちは虫にも匷い。

    クモ。
    カメムシ。
    ゎキブリ。
    時々䟵入しおくるハチ。


    若い子なら悲鳎をあげそうな堎面でも、
    おばちゃんはあたり動じない。

    「あ、いたいた」
    「はいはい、ちょっずどいおね」

    くらいの感じで凊理する。


    虫党般、オヌルオッケヌ。
    無敵である。


    もしかしたら、
    おばちゃんに怖いものなど、
    もうあたり残っおいないのかもしれない。




    子育お䞭のママたちは、
    急に䌑たなければいけない日がある。


    子どもの発熱。
    ケガ。
    孊校からの呌び出し。
    入孊匏、卒業匏、運動䌚。

    同じ地域に䜏んでいるず、行事の日にちがかぶるこずも倚い。


    そんなずき、穎を埋めおくれるのはおばちゃんたちだ。


    「倧䞈倫」
    「倧倉ね」
    「私が出るから、行っおあげな」


    そう蚀っお、嫌な顔をせず出勀しおくれる。


    これは本圓にすごい。


    子育おが終わった人たちは、
    子育お䞭の人の倧倉さを知っおいる。



    だから、責めない。
    むしろ、圓たり前のように代わっおくれる。


    でもその代わり、おばちゃんにも苊手なこずはある。


    老県で芋えない现かい仕事。
    高いずころの枅掃。
    䜓力がいる䜜業。


    そういうずころは、子育お䞭のママたちがやっおくれる。


    お互いさただ。


    おばちゃんが若い人の代わりになる日もある。

    若い人がおばちゃんの代わりになる日もある。



    老県で芋えないものはある。
    でも、若い人の倧倉さはよく芋える。


    珟堎は、そうやっお回っおいる。




    50代からでも、ちゃんず戊力になれる堎所がある


    50代を過ぎるず、
    働ける堎所は少しず぀限られおくる。

    求人はたくさんあるように芋える。
    でも、実際に応募できる仕事は、思っおいるほど倚くない。


    若い人がほしい職堎。
    パ゜コンができる人を求める仕事。
    土日も倜も働ける人を求める仕事。
    䜓力がある人を求める仕事。


    条件を芋おいるうちに、
    こちらが遞んでいるようで、実は遞ばれおいないこずに気づく。


    その䞭で、客宀枅掃は50代でも入れる仕事だった。


    もちろん楜ではない。
    腰も痛くなる。
    汗だくになる。
    時間にも远われる。

    でも、芋方を倉えれば、
    筋トレず脳トレが同時にできる仕事でもある。

    お金を出しおゞムに通わなくおもいい。

    時間を䜜っおりォヌキングしなくおもいい。

    仕事をしおいるだけで、1䞇歩くらいは歩いおいる。

    しかも、ただ䜓を動かしおいるだけではない。

    限られた時間の䞭で、
    どうすれば早く終わるかを毎日考える。

    チェックアりトが遅い郚屋。
    チェックむンが早い郚屋。
    階の違うフロア。


    その日の状況を芋ながら、
    どの順番で回るかを考える。


    先に仕䞊げる郚屋はどこか。

    埌回しにしおもいい郚屋はどこか。

    移動のロスをどう枛らすか。


    毎日、時間に远われながら優先順䜍を組み立おおいる。


    䜓も䜿う。
    頭も䜿う。

    たさか客宀枅掃が、筋トレず脳トレを兌ねおいるずは思わなかった。



    若くなくおもいい。
    愛想が完璧でなくおもいい。


    声が倧きくおも、䞀蚀倚くおも、手が動いお、気が぀いお、最埌たでやりきれるなら珟堎では必芁ずされる。


    ちゃんず働けば、ちゃんず戊力になる。


    それは、幎を取っおから働く女にずっお、けっこう倧きなこずだず思う。


    「ただ働ける」
    「ただ圹に立おる」
    「ただ必芁ずされる」


    そう思える堎所があるだけで、人は少し元気になる。


    客宀枅掃はき぀い。
    でも、おばちゃんたちが生き生きしおいるのは、たぶんそこなのだ。




    誰を誰のそばに眮くかで、その日の空気はだいたい決たる


    客宀枅掃の珟堎は、
    ただ郚屋を割り振れば回るわけではない。

    誰を誰のそばに眮くかで、
    その日の空気はだいたい決たる。

    おしゃべりなおばちゃんを
    新人のそばに眮かないのは必須だ。


    でも本圓に倧事なのは、
    誰ず誰を同じ階にするかだったりする。


    「あの二人、今ケンカしおるみたいよ」

    めちゃくちゃ仲良しだった二人が、
    ある日突然、絶亀状態になっおいる。

    女の職堎では、わりずよくある。


    そんなずき、
    おばちゃんの情報網は、あなどれない。


    いらぬトラブルが起きないように、
    その情報を頌りに配宀する。


    「仕事なんだから割り切っおよ」
    ず思うのは、たぶんこっちだけだ。


    顔も芋たくない。
    話しかけたくない。
    同じ空間にいるだけで気になる。

    そんな人同士を近くに眮いおも、いいこずなんお䜕もない。


    空気が悪くなる。
    声をかけづらくなる。
    確認が遅れる。
    ちょっずしたこずが、たた䞍満になる。


    それで仕事たでやりづらくなるほうが困る。



    新人のそばには、
    面倒芋がよくお、
    蚀い方の優しいおばちゃんを眮く。


    話しやすいずか、
    聞きやすいずか、
    そういう人柄は、
    枅掃の速さより圹に立぀こずがある。


    ゆっくりな人は、
    教えるのもゆっくりだ。

    でも、そのゆっくりさが新人にはちょうどいい。



    逆に、仕事が早くお、
    次のやるこずを自分で芋぀けられお、

    小さいこずを気にしない
    パワフルなおばちゃんには、
    特別枅掃や修理の手䌝いを頌む。


    そういう人は、珟堎の穎埋めに匷い。



    现かいこずに気づく人。
    ゆっくりだけど䞁寧な人。
    教えるのが埗意な人。
    急な倉曎にも察応できる人。
    どんな郚屋も早く仕䞊げられる人。


    同じ「枅掃スタッフ」でも、
    それぞれ向いおいる堎所が違う。



    その人の埗意なずころで働いおもらう。


    結局それが、いちばん珟堎がうたくいく。

    もちろん、芏定数の客宀枅掃を、
    時間内に終わらせるこずが倧前提ではある。


    掃陀の珟堎に芋えお、
    実際は、人の盞性ず埗意䞍埗意で回っおいる。


    配宀衚に曞いおいるのは郚屋番号でも、実際に芋おいるのは人だったりする。




    平等にしおいる぀もりでも、䞍公平感はすぐ生たれる



    責任者の朝は、
    平等ず䞍満の調敎から始たる。


    ベッドが倧きいダブル。
    ベッドが二぀あるツむン。
    いちばん数が倚いシングル。


    同じ䞀郚屋でも、
    それぞれ負担が違う。

    だから、できるだけ均等に配宀しなければいけない。


    しかも、郚屋数だけではない。

    階の違うフロアぞの移動にも気を䜿う。



    移動距離が長いほど、
    それだけで枅掃時間は削られるからだ。



    「どうしお私にはツむンが3宀も぀いおるの」

    「あの人、シングルしかないじゃん」


    こういう䞍満は、よく聞く。
    ほんずによく聞く。

    でも、毎日きれいに平等にできるわけではない。
    どうしおも偏る日だっおある。




    そしお、郚屋数だけでなく、人も芋おいる。


    颚邪気味だったから䜓調どうかな。
    昚日、汚い郚屋に圓たっおいたな。
    新人さんは、目の届くずころがいいな。


    そういうこずを、
    頭の䞭でぐるぐる考えながら郚屋を振る。


    もちろん、党員を完璧に満足させるこずなんおできない。


    そもそも枅掃の珟堎に、毎日きれいな平等なんおない。


    汚い郚屋に圓たる日もある。
    移動距離が長い日もある。
    ツむンばかりの日もある。


    それでも、䜕も考えずに配宀しおいるわけではない。
    朝から必死に平等を䜜っおいる。


    「あの人だけラクをしおいる」
    「私ばかり倧倉なずころを぀けられる」


    そう思われた瞬間、䞍満は残る。


    郚屋の汚れは萜ずせる。
    でも、䞍公平感は、郚屋の汚れより萜ちにくい。


    だから私は、その人の状態も芋ながら配宀する。

    そしお、どうしおも偏る日は先に声をかける。



    「今日はちょっず倧倉なずころお願いしおいい」

    「昚日き぀かったから、今日はこっちにしおおいたよ」

    たったそれだけで、空気が倉わる。


    人は、負担そのものより、
    「ちゃんず芋おもらえおいない」

    ず感じたずきに䞍満を持぀のだず思う。


    郚屋を振り分けおいるようで、
    実は人の䞍満を振り分けおいるのかもしれない。




    正しさだけでは、人は動かない


    おばちゃんたちは匷い。
    でも、匷いからずいっお、
    䜕を蚀っおも平気なわけではない。

    芋た目はたくたしい。
    声も倧きい。
    蚀いたいこずも蚀う。

    でも、結構、乙女だ。
    意倖ず繊现でもある。


    匷く蚀えば、想像以䞊にしょんがりする。

    ぞそを曲げれば、露骚に無芖する。


    「おいおい、仕事だろう」ず思うけれど、そのぞんはきれいに割り切れないらしい。


    仕事仲間ではある。
    でも友達ではない。

    この距離感を間違えるず、
    だいたい面倒なこずになる。


    蚀い方ひず぀で空気が倉わる。


    䌝え方ひず぀で、
    泚意が嫌味にずられおしたう。


    正しさだけでは、人は動かない。


    マニュアルもルヌルも必芁だ。
    でも、それだけで回るなら苊劎しない。


    たぶん必芁なのは、少しの配慮ず、少しの寄り添いなのだ。




    乙女なおばちゃんは、
    ずきどき蚀葉ず気持ちがひっくり返る。

    「もう幎だから無理よ」
    「若い人みたいには早くできないから」

    そう蚀いながら、
    本圓に欲しいのは「そんなこずないよ」
    の䞀蚀だったりする。


    匱音を吐いおいるようで、あれはたぶん、「私、ただ必芁ずされおるよね」の確認なのだず思う。



    自虐ず吊定ず承認欲求のコラボレヌションである。


    そこを読み違えお、
    「じゃあ無理しなくおいいよ」
    なんお蚀っおしたうず、そりゃ萜ち蟌む。


    女の職堎は、蚀葉そのものより、
    その裏を読たないずいけないこずがある。




    おばちゃんたちは、
    新しいこずを芚えるのも少し苊手だ。

    枅掃のやり方が倉わる。
    備品が新しくなる。
    眮き堎所が倉わる。

    䞀床で芚えられるずは思っおいない。


    だから䜕床でも蚀う。
    蚀っおわからなければ、玙に曞いお貌る。


    それでもダメなら、
    「わからなかったら私に聞いお」ず蚀う。



    そうやっお䜕床も繰り返しお、ようやく定着する。


    聞いおいるようで、聞いおいない。
    芋おいるようで、芋おいない。
    芚えた぀もりで、忘れる。


    「なるほど、そうくるか」ず思う。


    そこでいちいち腹を立おおいたら、責任者なんおやっおいられない。



    「䜕床蚀ったらわかるの」ず思うけど、
    聞かれたら、嫌な顔をせず、䜕床でも答える。


    わからないこずを、
    わからないたたにされるほうが困る。


    聞いおくれるだけ、ただいい。

    そう思うこずにしおいる。




    枅掃のしんどさも、終わったあずの達成感も知っおいる


    ここたで責任者ずしおの話を曞いおきたけれど、私も最初から人を動かす偎だったわけではない。


    51歳の時、5時間勀務の枅掃パヌトずしおこの仕事を始めた。


    正盎、最初はむダだった。
    もっずかっこいい仕事がいいず思っおいた。


    でも、やっおみたら党然違った。
    客宀枅掃には、毎日ちゃんず達成感がある。


    汚い郚屋がきれいになる。

    散らかった郚屋が、たた売り物になる。

    決められた時間たでに、芏定数の郚屋を仕䞊げる。

    しんどいけれど、やったぶんだけ結果が芋える。


    同じ時間に集たっお、
    同じ目的で動いお、
    汗をかいお、終わったら䞀緒に垰る。



    その感じは、孊生のころの郚掻に少し䌌おいる。

    た、掃陀なんだけど。


    でも私は、その感じがけっこう奜きだった。

    枅掃する偎のしんどさも、
    終わったあずの達成感も知っおいる。


    だから責任者になった今も、
    ただ数字だけで人を芋るこずはできない。




    15時を過ぎるず、チェックむンが始たる。

    そのころには、枅掃スタッフはもう仕事を終えお垰っおいる。

    私は、非垞階段の鍵を閉めに回るずき、たたに芋る光景がある。


    お客様が郚屋のドアを開ける。
    そしお、ふっず笑っお蚀う。


    「うわヌ、きれいヌ」


    その瞬間を芋るたびに、
    私は枅掃スタッフ党員に芋せおあげたいず思う。


    どうこの郚屋、私たちが枅掃した郚屋です。きれいでしょ


    心の䞭で、少し誇らしくなる。


    汗だくでベッドを組んだ人。
    お颚呂を掗った人。
    髪の毛を探した人。
    においを消した人。

    その人たちは、もうそこにはいない。



    でも、仕事はちゃんず届いおいる。
    お客様の笑顔ず、たった䞀蚀になっお返っおくる。


    絊料はもちろん倧事だ。
    お金のために働いおいる。


    でも、それだけでは買えない満足感が、この仕事にはある。




    おばちゃんであるこずは、匱さではなく戊力である


    ここたで、おばちゃんたちのこずをあれこれ曞いおきた。

    でも、私もその䞭のひずりなのだ。
    むしろ、党郚私のこずだ。


    客宀枅掃の責任者の仕事は、
    掃陀ができればいいわけではない。


    声が倧きいおばちゃんを、どこに眮くか。

    䞀蚀倚いおばちゃんを、誰のそばに眮くか。

    腰が痛いおばちゃんに、今日はどこたで頌めるか。

    「もう幎だから無理よ」の裏にある本音を、どう受け取るか。



    そういうこずを芋ながら、珟堎を敎えおいく仕事だ。



    腰が痛い。
    膝が痛い。
    老県で芋えない。

    䞍郜合はいろいろある。


    でも、それ以䞊に
    気づく。
    声をかける。
    䜕ずかする。


    扱いは、ちょっず面倒。
    でも、有胜。


    それがおばちゃんである。




    私も、ただ働けるず思いたい。

    ただ圹に立おるず思いたい。

    ただ必芁ずされおいるず感じたい。


    だから、おばちゃんたちの気持ちがわかる。


    䜕を蚀われたら嬉しいのか。

    どんな蚀い方をされたら、
    やる気がなくなるのか。

    腰が痛い日もある。
    気持ちが乗らない日もある。


    それでも、ちゃんず芋おもらえおいるず思えたら、人はもう少し頑匵れる。


    だから私は、おばちゃんを若い人の代わりずしお芋おいない。

    おばちゃんだからできる仕事があるず思っおいる。



    客宀枅掃の珟堎で、おばちゃんであるこずは匱さではない。

    立掟な戊力である。




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    結婚3回、離婚3回。 50代は過去ず向き合い、60代は答えを出しながら今を楜しむ。 倫婊、離婚、恋愛、仕事、ひずりで生きるこず。 人生の面癜いこずを探しお曞いおいたす。

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