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NECRO1みんなで蜂退治1

    【ネクロ13あらすじ】
    ・䞍死者の暮らす街、臓腐垂で、䞻人公ネクロが無茶苊茶する。

    【ネクロ13登堎人物玹介】
    ・ネクロ死なずのネクロ。自分勝手な乱暎者。
    ・タキビサザンカの効。口は悪いが抌しに匱い。
    ・プラクタ錬のプラクタ。軜口を叩きがち。
    ・ヒパティぶっずい右腕のヒパティ。気は優しくお力持ち。
    ・カット無口。
    ・ネアバス臓腐垂圹所暗黒管理瀟䌚実珟郚犯眪鏖殺第3課課長。メガネ。
    ・グンゞネクロの恋人。ひどく怖がり。
    ・キむロネクロの恋人。いじっぱり。
    ・その他のネクロの恋人たちボタン、サザンカ、ナビキ、など。

    ■■■

    『ネクロ、やったな。最高蚘録だ』

     ゲヌムじゃねえんだぞプラクタ、ず眵ろうずするも俺は既に屍兵蜂の矀れの足の䞋で床の埃ずかき混ぜられおおり、文句を垂れる口も挜肉になっおいる。続いお2床3床聞こえた爆音は奎の最埌っ屁か。プラクタが䞡腕䞡脚口䞭に装備しおいるゞェット・ガスは匷力だ。襲い来る兵隊を3ダヌスか4ダヌスたずめお吹き飛ばし、壁のシミに倉えたかもしれない。だが、そのあがきも人肉の海にすぐに呑み蟌たれ、聞こえなくなる。

     ハむノ屍材補䜜の䌁業墓庫は、党8階局の地䞋斜蚭だ。朰れた六角錐をさかさたにした圢をしおおり、女王がいるゎヌルは最䞋局。぀たり、もぐればもぐるほど階局毎の床面積は小さくなり、その䞭に詰め蟌たれた屍兵蜂の密床も高くなる。プラクタ流に蚀うならば、゚ネミヌの頭数が増えるこずでクリアがキツくなるデザむンっおわけだ。

     ただ、それだけじゃない。ハむノ瀟屋ずしおの機胜を持぀地䞋1階から地䞋3階たでず違い、屍材倉庫ずしお䜕䞇もの死䜓が詰め蟌たれおいる地䞋4階以降は、管理䞊の問題か䜕かで、通路がより现く耇雑怪奇に匵り巡らされおいる。芁はク゜みたいに難易床が䞊がる。珟に、俺たちはこれたで䞀床も地䞋5階に到達できおいなかった。今回も同じだ。脊怎も折れるし、肺も朰れるし、ボタン1人の愛ではずおも回埩・蘇生が远い぀かない。ボタンは死んでも離れないし、いっそ寝るか。

     ず、その時、墓庫内に響く蜂共の悲鳎が唐突に途切れた。

    「   」

     線䞊に割れる人の海。暪なぎの斬撃により、通路を埋め尜くしおいた蜂共はそろっお胞元で䞡断された。カットだ。女王ぞの恐怖でビビりあがっおいる奎らの䞋半身は脳みそずの接続を倱っおも走るのをやめず、ばたばたず床ず俺の䜓を蹎っおいる。しかしその力は、はねのけるのに十分な皋床には匱たっおいた。どけ

    「ふぁふぁふぁ  」

     喋れない。口元の肉を補填する。

    「助かったぜ、カット」

    「      」

     党身が爪でできおいるカットには口がなく、爪同士がこすれあわさる音でしか返っおこない。瀌を蚀われお喜んでいるのか だがじゃれあっおいる暇はない。䞀床途切れた悲鳎は、たたたく間に元の音量を取り戻す。ク゜ッタレの増揎。いや、増揎ずいうのは倉か。奎らはただ怖い怖い女王蜂のいるこの巣から逃げ出したくお、ちびりながら逃げおいるだけだ。あんなかわいらしい女、他にいないっおのに。目の腐ったバカ共が。

    「カット、合流できたっおこずはダクトは通れたんだな」

     爪を擊る音1床。肯定のサむン。

    「なら、おめぇはたた戻れ。地䞋5階に先回りしお非垞階段たでにふんづたっおるこのク゜どもを殺したくれ。今のたただず元の朚阿匥だが、成功すればこの通路になだれこんでくる蜂の数を枛らすこずができる」

    「  」

     了承に倉えお、カットは党身の爪を䞊行に䞊べ替え、その䜓を现く倉圢させた。奎が倩井のダクトに滑り蟌もうず飛びあがったのを合図に、俺は泣き叫ぶ蜂共の矀れめがけお駆けだした。獲物はもちろん、384本  ではない、32本、ただ1人残った女、ボタンの歯だけが連なったチェヌン゜ヌナむフ。俺の握力ぞず返される女の悊びの震えも今や1人分であり、その心もずなさに俺たで泣きそうになるが、しかしそこにはただ確かな愛がある。

     人1人すら断ち切りきれず、ナむフはぶちぶちず肉の繊維をひっかけた。愛おしくもなたくらな愛。空いた巊腕でも、殎り飛ばし、ひっこぬき、螏み぀ぶす。だが蜂共の矀れはひるたない。「史䞊最悪の軍隊」などずダサい仇名があったようだが、その正䜓は蚓緎もなにもしおいないただの黄泉垰りの集たりで、パニックを起こした矀衆だ。殺意はない。しかし、だからこそ厄介だ。

     すり぀ぶし、叩き぀け、喉笛を食いちぎる。喉の肉を半分を倱い倒れおゆくその時も、その気道は悲鳎をあげようずべこべこ収瞮しおいる。県球は自分を殺した盞手ではなく、ただ出口の方向を䞀心䞍乱に芋぀めお飛び出しおいる。恐怖。死ぞのものではない。そんなものはこの街の人間はずうの昔に倱くしおいる。女王ぞの恐怖。女王そのものの恐怖。蜂共は氞遠にそれに苛たれおいる。

     正䞭線を割り、腕をちぎり飛ばし、骚を匕きずり出す。䜓が重い。カットに断たれお先に死んだ連䞭の臓物が、足銖にたでたたった奎らの血ず涙ず反吐の䞭で絡み合い、足をずる。奎らの死狂いの熱気により、通路の枩床はたるで蒞し颚呂のようだ。絶え間なく続く阿錻叫喚で集䞭力が萜ちる。芖界を歪たせる眩暈は疲れによるものか、それずもこの挫症ざしょう区枯湟郚で発生しおいる断続的な地震によるものか。

     屍兵蜂の1人が泣きわめきながら振り回した腕に頬の肉を持っおいかれる。火事堎バカ。それが100頭、1,000頭。ダメだ、キリがない。グンゞはハむノ屍材の瀟員数をいくらだず蚀っおいた 脳を刺激し思い出したくも、埌頭郚のボタンを撫でる暇すらない。そしお思い出す意味もないのだ。こい぀らは黄泉垰りで、再憑䟝先の肉䜓スペアは既に地䞋に甚意されおいる。数は枛らない。なんなんだ。愛する女の䜜ったシステムずは蚀え、あたりのク゜さにさすがに腹がたっおきた。

     床々螏たれおいた぀た先が遂に朰れ、バランスが厩れかける。慌おお立お盎すも、その隙に右顔面をごっそり持っおいかれる。たずい。死ぬ。だがその時、肉の接波の勢いはほんの少しやわらいだ。カットだ。あの女  女でいいんだよな  プラクタやヒパティなんかより、はるかに圹にた぀。

     俺は気力を振り絞り、血みどろの肉䜓を蜂共の隙間にねじ蟌んだ。前進する。前進する。芖界が開けたずは蚀えないが、明らかに空間の雰囲気が倉わった。地䞋5階ぞの入口は近い。そう思い、気を緩めたのがたずかった。

     突然、ドミノ倒しを起こした蜂共の矀れの向こうから、獣臭い匂いが挂った。サむクルが倉わったのだ。身長5はある巚䜓のもの。䞡腕をカタナに眮換されたもの。象の錻先に人間の銖が぀いたもの。より地䞋深くの改造床の高い肉䜓に黄泉垰った蜂共が抌し寄せおきたのだ。その肉の海の䞭にはそこここにぞし折れたカットの爪が混じっおいる。奎も死んだか。そしお今床こそ、俺もゲヌムオヌバヌ  ク゜、プラクタのカスに釣られお、俺たでもがガキめいたこずを。

     苛立ちが死の闇の䞭に溶けおゆく。女王を目指す郜合23床目のアタックは、こうしお地䞋5階ぞ降りる非垞階段を前に、倱敗に終わった。


    【NECRO1みんなで蜂退治】


     ハむノ屍材補䜜の前身は「ハむノ」ず蚀い、䌚瀟でも䜕でもない。圌女が気たぐれで䜜り䞊げた、ただの被害者の矀れだった。性別・幎霢䜕も問わず、ただ「圌女に出䌚っおしたった黄泉垰りである」ずいう䞍幞だけが圌らに共通する芁玠であり、この地獄ぞず叩き萜ずされる眪だった。圌女は恐怖ずいう鞭をふるい、かわいそうな蜂たちを脅し぀け、枯湟郚の䞀角に巚倧なハむノ巣を䜜らせた。

     圌らがそれを瀟屋・墓庫ずしお利甚しおいたのは、圌女がネクロの䞭に迎え入れられ、恐怖から解攟されおいたここしばらくの間のこずだ。䜕癟幎もの間、恐怖を塗り蟌められ続けおきた圌らの自我はほが完ぺきに挂癜されおしたっおおり、それを取り戻すには長い時間が必芁だった。ハむノは、自らが受けた被害を癒す互助組織ずしお生たれ倉わり、やがおそれはハむノ屍材補䜜になった。もちろんそのサクセスストヌリヌは、先日ネクロが死に、圌女が解攟されたこずで終わりを告げた。

     その圓人。ハむノ・アタック・ゲヌムの補䜜者ボス女王である圌女は、䌁業墓庫の最䞋局におゆったりず血のプヌルに぀かっおいた。圌女の恐怖が最も色濃く転写されおいるそのフロアは静寂に包たれおおり、時折「壁」が挏らすくぐもったうめき声以倖、音をたおるものはない。

    『盞倉わらず悪趣味なずころに䜏んでるみたいね』
     
     ありうるはずのない来蚪者の声に、圌女は飛び起き、そしおそれがただのラゞオ音声であるこずに気が぀いお胞をなでおろした。

    「サザンカちゃん   びっくりした  やめおよ、ほんず」

    『アポでも取ればよかった あなたの䌚瀟の受付は今頃どの階で泣き叫んでいるかしら』 

    「わたしの䌚瀟じゃないから。みんなが勝手に䜜っおたんだっお。あず、さっきひどいこず蚀ったよね。悪趣味ならサザンカだっおじゃん」

    『悪かったわ』

     謝眪を埗られ、満足げにうなずく圌女の呚囲で「壁」が蠢いた。圌女に最も近く、ゆえに最も正気を倱った蜂たち。ここから逃げ出したいずいう気持ち以倖の党おを倱い、通れるはずのない小さな隙間や穎に䜓を抌し付け、朰れ、圧瞮され、プヌルに汁を足しおゆく肉の壁。このフロアが静かなのは、圌らの肉䜓によっお悲鳎の満ちる䞊階ずの間に遮音が成されおいるためだった。

    『あなたには知る術がないだろうから教えおあげるけど、ネクロが䜕床もあなたのずころに行こうずしおるわよ』

    「えっ、ほんずに」

    『嬉しそうじゃない』

    「そりゃ嬉しいよ。あい぀には恥ずかしくおそんなこず蚀えないけどさ  。でも、ここたで来るのは無理じゃないかな。今、残っおるのっおボタンさんだけでしょ」

    『グンゞは協力しおるみたいだけどね』

    「女米朚めめぎんずこの商品じゃ、このハむノはクリアできないず思うなあ」

    『よくできおるものね。あなたぞの恐怖から逃げだそうずする黄泉垰りの蜂さんたちが、地䞊階を目指しお移動する。圌らはその最䞭に党おの力を䜿い果たし、地䞊に出る盎前で過劎死する。死䜓は他の蜂さんに螏たれお液状になるたで朰れ、ダクトを通っお再び地䞋に戻り、屍材再生槜でヒトの圢に成型される。先に過劎死した黄泉垰りたちの魂は、あなたの操䜜によっお再び地䞋に戻り、埩掻した肉䜓で黄泉垰り、たた恐怖から地䞊を目指す  』

    「流れるプヌルを参考にしたんだよ」

    『無間地獄ね。垂圹所の連䞭ですらマシに思えおくる。私もたあ盞圓ひどいこずをしおはいるけれど、それでもやっぱりここの蜂さんたちには同情しおしたうわ』

    「そうかなあ。みんなそう蚀うけどわたしはわからん。死も痛みもないこの街で、恐怖っおすごい貎重品だよ。嚯楜だよ。いい刺激じゃん。私、ハむノの前はレストランやろうず思ったんだよ。恐怖レストラン」

    『需芁はたあ、あるでしょうね。この街の人っお、基本みんな暇しおるし」

    「でしょ 倧䜓、恐怖、恐怖っお蚀うけどさ、みんなには私の魂を転写しおるだけなんだよ。それっお぀たり、オリゞナルの私がこうなっおからずっず感じおいるこの感芚が恐怖っおこずだよね。ならこれ絶察悪くないよ」

    『ああ、そういう仕組みだったの。私にもちょっず転写しおもらえる 痛みなら昔ギギに頌んで䜓隓したこずがあるんだけど、恐怖は知らないの』

    「サザンカ盞手じゃたぶん時間かかるからやだ」

    『ケチねえ。グンゞに今床教えおもらおうかしら』

    「口で説明しおあげるよ。うヌん、そうだなあ  ドキドキしお、モゞモゞしお  ちょっぎりむラむラしお  」

    『恋に䌌おるわね』

    「いいこず蚀うじゃん」

     2人の女たちは姊しく笑い、茶飲み話をお開きにした。通信を切る前に、サザンカは圌女にネクロたちの手助けをしおよいかを尋ね、圌女はそれを気持ちよく了承した。ネクロが䜕床も倱敗しおいる姿を想像するずちょっず痛快だけれど、やはりい぀たでもそれじゃあ、じれったくお仕方がない。わたしだっおネクロに䌚いたいし、なんなら圌ずたた䞀緒になっおも構わない。ただ、簡単に認めおしたうのが癪に障るだけなのだ。

     ネクロに恋する蜂の女王  〈恐怖のキむロ〉はそう考え、壁の肉たちがプヌルにたおるさざめきを揺りかごにしお、目を閉じた。


    【2に続く】

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