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『ペイフォワードプロジェクト エピソード3 CLOSER』

現代の絵師たちは、絵筆の代わりにAIを使う。

キャンバスの代わりに、モニターを使う。

プロンプトを駆使し、光を選び、構図を決め、自らの感性を注ぎ込む。 

そこに何を描くのか。

どんな表情を与え、どんな世界を生み出すのか。

それを決めるのは、やっぱり人だ。

noteでは、彼らも「クリエイター」と呼ばれる。

でも、あたしは少し違うと思っている。

彼らは、ただ何かを作る人ではない。

まだ名前のない表現を、自分の美意識で形にする人たちだ。

だから、あたしはこう呼びたい。

「アーティスト」と。


バトンをつなぐ人ーー零ぴちゅさん


最後に会いに行ったのは、絵を描く人だった。
いや、正確には少し違う。
彼が描いているのは、たぶん“世界”だ。

零ぴちゅさん。

ITパスポート。FP。脱炭素アドバイザー。

大手金融への転職経験もあるという。

しかし、彼の真の姿は

AI絵描師であり、AI漫画家。

そして「集まれ!白銀の髪同盟」の盟主でもある。

白銀の髪を持つ少女たち。

光と影。

古書。魔法。

静かな夜と、少し不思議な時間。

現実をよく知る人ほど、遠くへ行けるのかもしれない。

ちなみに「集まれ!白銀の髪同盟」。
あたしも一応参加している。……末席で。
小声で言っておきます。


まず、あたしの足を止めたのが、

『【僕のアート】美術館で|自分の肖像画を見つけた。』

という作品だった。

美術館の壁に飾られているのは、レイラ、れい子、ダルレーア。

零ぴちゅさんが生み出したオリジナルキャラクターたちだ。

でも、おもしろいのはそこじゃない。

その肖像画を、本人たちが見ている。


ひまわり畑の光の中にいるレイラ。

黒いドレスと黒薔薇をまとい、静かな夜に佇むれい子。

そして、いつもの少し眠そうな顔で自分自身を見上げるダルレーア。


「自分が、自分という作品を見る。」

たったそれだけの仕掛けなのに、絵の向こう側にもうひとつの世界が生まれる。


彼女たちは、ただ生成された美しい少女ではない。
それぞれに性格があり、時間があり、暮らしている場所がある。


だから彼の絵を何枚か見ていると、だんだん「イラストを見ている」という感覚が薄れてくる。

そこにいる人たちの世界を、少しだけ覗かせてもらっているような気分になるのだ。

……もっとも、最後にはダルレーアが盛大にやらかす。
美しいだけでは終わらせない。
そこも、この世界の住人らしい(笑)



次に惹かれたのが、

『【僕の想い出】あの頃の私へ|そして未来の私へ。』


過去の自分と、未来の自分が出会う。

それだけなら、よくある設定かもしれない。

でも彼は、そこで終わらせない。


レイラは、過去の自分を抱きしめる。

れい子は、大切な本を未来へ託す。

ダルレーアは、魔法で帽子を贈る。


同じ「過去と未来」でも、渡すものが違う。


それぞれのキャラクターが、何を大切にして生きてきたのか。

その違いまで、ちゃんと絵の中にある。


あたしには、こう見えた。


レイラは、過去を抱く人。

れい子は、未来へ渡す人。

ダルレーアは、今を遊ぶ人。


三人とも白銀の髪をしている。

でも、見ているうちに、まったく違う色に見えてくる。


そして、この作品には、

今回のペイ・フォワードと重なるものがあった。


受け継ぐもの。受け継がれるもの。


人から人へ渡すだけじゃない。


過去の自分から、未来の自分へ。

そんなバトンも、きっとある。


とくに、れい子が本を手渡す一枚。


あれはもう、説明なんていらない。


受け取ったものを、次へ渡す。


この企画でずっと追いかけてきたものが、

そこに静かに描かれていた。



最後に零ぴちゅさんにお願いして、イラストをお借りしようかとも思った。

でも、やめた。

あたしの好きなれい子さんの、あんな姿を見てしまったら――

一枚だけ切り取って、ここへ連れてくるのが少し惜しくなった。


彼女たちは、零ぴちゅさんの世界にいるからこそ美しい。

みなさま。

どうぞ、オリジナルを観に行ってください。



あとがき


多くの方々が、この企画を振り返って、

「楽しかった」

「素敵なご縁がつながった」

「人と人との絆を感じた」

と、おっしゃる。

うん。

たしかに、そうだった

とても、いい企画だったとは思う。


……でも。

あたしは、とにかく疲れた。

もう、お腹いっぱいだぁ。

三人紹介して終わるはずだったのに、気づけば何人追いかけたのか分からない。

読んで、考えて、書いて、また読んで。

途中から、バトンを渡しているのか、自分がバトンを持ったまま走り続けているのかも分からなくなった。

「そもそも、なんでこんなことになったんだ。……紫さんか…..
うん。きっと、そうだ。 そうしとこ(笑)」

なので、聖女たび.はここで閉店します。

メシ食って。

風呂入って。

寝ます。

もう誰もバトン持ってこないでください。

……いや。

持ってきてもいいけど。

今日は寝る。

そして。

ここまであたしが受け取ってきたものは、もう、あたしの手を離れた。
もう、知らん。


あとは、誰かへ。

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