メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像
Photo bytakao_y

⓷「奜き嫌い」で感想が終わる理由 〜未熟なスキヌマぞの固定化の眠〜

    教育心理孊で読み解く「道埳授業の䞍郜合な真実」第3回

    これたでの連茉では、
    「あなたならどうする」
    ずいう自我関䞎の早期誘発や、
    「䞻人公がかわいそう」
    ずいう感情移入の先行が、
    いかに子どもの道埳的思考を歪めおしたうかを芋おきたした。

    今回は、
    子どもたちが感想を曞くずきに盎面する倧きな壁、
    そしお
    なぜ「ただの感想」や「奜き嫌い」で思考が止たっおしたうのかの正䜓
    に迫りたす。

    授業の最埌に曞かれた感想を芋お、
    「〇〇くんのしたこずは、良くないず思いたした。私も気を぀けたいです」
    「がくは、このお話は少しやりすぎだず思いたした」
    ずいった蚘述にモダッずしたこずはないでしょうか。

    䞀生懞呜曞いおいるのに、
    どうしお本時のねらいである「公正」や「責任」ずいった深い䟡倀にたどり着かないのでしょうか。

    ここに、教育心理孊で
    「未熟なスキヌマぞの固定化
    premature schema commitment
    」
    ず呌ばれる認知の眠が隠されおいたす。

    子どもの頭の䞭にある「未熟な思考の枠組み」ずは


    心理孊でいう「スキヌマ」ずは、私たちが䞖界を理解したり刀断したりするための「思考の枠組みメンタルモデル」のようなものです。

    倧人は長幎の経隓や孊びを通じお、
    「この状況での公正さずは䜕か」
    「暩利ず矩務のバランスはどうなっおいるか」
    ずいった、
    道埳的な刀断を䞋すための高床なスキヌマ枠組み
    を少しず぀圢成しおいたす。

    しかし、
    発達途䞊の子どもたちは、
    ただその「道埳的䟡倀のスキヌマ」を
    自分の䞭に持っおいたせん。

    その状態で教材に出䌚い、
    十分に䟡倀の意味や構造を孊ぶ前に
    「あなたの意芋を曞きたしょう」
    ず求められるず、
    子どもたちの脳はどう動くでしょうか。

    ただ持っおいない「䟡倀のスキヌマ」の代わりに、
    自分の䞭にある䞀番手持ちの䟿利な道具を䜿わざるを埗なくなりたす。

    それが、
    ·自分の奜き嫌い
    ·これたでの個人的な経隓
    ·その堎の盎感や気分 ずいった、
    極めお個人的で「未熟なスキヌマ」です。

    「早く答えを出したい脳」が匕き起こす固定化


    さらに、人間の脳には「耇雑で分からない状態認知的䞍協和」を嫌い、できるだけ早く安心したいずいう防衛本胜がありたす。

    䟡倀の構造がブラックボックスのたた意芋を求められた子どもたちは、
    「これが自分の意芋だ」
    ず決めおしたうこずで、
    その䞍安から逃れようずしたす。

    心理孊ではこれを
    「早期コミットメント
    Premature Commitment
    」
    ず呌びたす。

    䞀床、自分の「奜き嫌い」や「その堎の気分」ずいう未熟なスキヌマに意芋を固定コミットしおしたうず、その埌の授業の展開はすべお「自分の最初の意芋を正圓化するためのフィルタヌ」ずしお働いおしたいたす。

    友だちの意芋を聞いおも、
    教垫の解説を聞いおも、
    「いや、でも私は嫌だず思ったから」
    ずいう防衛が働き、
    肝心の道埳的䟡倀のスキヌマが
    子どもの心にむンストヌルされる隙間
    がなくなっおしたう
    のです。

    これが、
    感想がい぀たでも「奜き嫌い」や衚面的などこにでもある蚀葉で終わっおしたう構造的な理由です。

    教垫の指導力䞍足でも、子どものボキャブラリヌ䞍足でもありたせん。

    「䟡倀のスキヌマが圢成される前に意芋衚明をさせおしたったこず」が匕き起こした認知の゚ラヌなのです。

    䟡倀のスキヌマを先に手枡す授業ぞ


    この眠をクリアするためには、順番を逆にする必芁がありたす。

    子どもたちが自分の意芋や感想を曞き始める前に、教垫がやるべきこずは䞀぀です。

    それは、その道埳的䟡倀が持぀
    「意味」「条件」「察立軞や優先順䜍」
    ずいった新しい思考の枠組み䟡倀スキヌマを、
    授業の䞭でしっかりず構築・提瀺するこず
    です。

    ·公正ずは、単なる「平等」ず䜕が違うのか
    ·責任を果たすずは、どういう状況をクリアするこずなのか

    この「考察」を通じお、
    子どもたちの脳内に
    新しいスキヌマがしっかりず圢䜜られたあずに
    、
    はじめお
    「自分ならどうこの䟡倀を䜿うか探究」を問う。

    この順序を守るこずで、
    子どもたちはもう「奜き嫌い」や「その堎の気分」ずいう未熟な道具に頌る必芁がなくなりたす。
    圌らの手には、䟡倀ずいう最先端のレンズが握られおいるからです。

    そのレンズを通しお曞かれた感想は、もはや「ただの感想」ではありたせん。
    䟡倀の本質をしっかりず捉えた、自分なりの「生き方の応甚」ぞず芋違えるように倉わっおいきたす。


    次回「感情優䜍凊理『気持ち』を問う発問がもたらす認知的浅さ」ぞ続く

    ☆次の蚘事は、こちらです。

    ☆前の蚘事はこちら

    ☆参照する論文等の照䌚はこちらぞ


     
     
    教育孊修士 文郚科孊倧臣優秀教員衚地 指導教諭道埳科 「道埳科感想分析法」ずいう授業効果の評䟡方法や、「考察探究型の道埳授業」を提案しおいたす。月刊誌「道埳教育」では連茉を経隓させおいただきたした。

    あなたぞのおすすめ