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銀河フェニックス物語 <ハイスクール編> 第五話 掃き溜めに姫君(中巻)

    ・<出会い編>第一話からの連載をまとめたマガジン 
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    ・<ハイスクール編>第二話 (上)

     レイターはどこで見つけてきたのか、ゲームのモニターというバイトを始めた。
     羨ましいことに、発売前のゲームを毎日やっているという。

    「締め切りがあって大変だ」と言っていたが、楽しそうなバイトだ。机の上には面白そうなゲームソフトが山積まれていた。

    「いいなあ、そのバイト。オレにも紹介してくれよ」

    少年ロッキー横顔前目やや口逆

    「紹介するのはいいけどさ、あんたプログラミングできんの?」
    「プログラミング?」

     レイターはポケットコンピューターとゲーム専用機をつないだ。
    「バグを見つけて直さなきゃいけねぇから、結構大変なんだぜ」

     ゲームをスタートさせる。

     レイターがゲーム機を操ると、コンピューター側のモニターに意味不明の数字が羅列し始めた。これが、ソフトのプログラムか。
    「下手すると、時給三百リル切るぞ」

    16振り向き後ろ目にやり

    「・・・」
     オレは返事ができなかった。
     モニターって、ゲームの感想を書くんじゃないのかよ。

     トントン。

     ドアをノックする音が聞こえた。
    「レイター、入ってもいい?」
     少女の声がした。透き通るような声だ。オレは緊張した。
    「あいよ」
     さっきの少女だ。

     近くで見るとますますかわいい。水色の丈の長いワンピースがよく似合っている。
    「フローラ、こいつがロッキー」

     フローラさんが手を差し出して、にっこりと笑った。
    「初めまして、フローラ・トライムスです。いつもお話はうかがってます」

    n201フローラ逆3水色笑顔

     オレはあわてて立ち上がって、その手を握った。
    「ロ、ロッキーです。よろしく」
     今にも消えてしまいそうな、白くて細くて美しい指だった。

     心臓がどきどきしてきた。「いつもお話うかがってます」ってレイターの奴、変なこと言ってないだろうな。

    「ちょうど良かった。フローラ、これ見てくれよ」
     レイターは、数字が映し出されたモニターをフローラの方へ向けた。
    「この段から次の段までに、プラス系統のプログラムミスがあると思うんだけどさぁ、わかるかい?」
     フローラは躊躇もしないで床に座り込んだ。

     文字通り「掃き溜めに鶴」だ。
     お嬢様なのに、この汚い部屋に随分と慣れたもんだ。

     そして、フローラはモニターを見た瞬間、きれいに伸びた人差し指で一点をさした。
    「ここ、変数が違ってるわ」
    「お、ほんとだ。やったぁ。これできょうは時給が五千リルだぜ。一個ずつ解析してたら三時間はかかるところだった」
     レイターが喜んでいる。

    「す、すごいじゃん」
     オレはびっくりした。

     将軍家はアーサーだけでなく、妹のこの子も天才なのだ。

    16少年前目

    フローラは恥ずかしそうに顔を赤らめた。

    「このバイト代を、レイターがもらうのは変じゃないのか」
    「うるせぇ」

    はたく

     オレは正しい指摘をしたのに、あいつはオレの頭をはたいた。

    「いっそフローラに、全部モニターしてもらえばいいんじゃん」
     フローラは静かに笑いながら言った。
    「それは無理です。わたしはゲームはできないので、レイターがある程度示してくれないと、ミスかどうか判断がつかないんです」
    「ふうん」
     はっきり言って、オレには全くわからない。

    「あんた、ゲームやりに来たんだろ」

     そうだった。

     格闘ゲームでレイターと戦う。
     最新作は面白かった。

     俺の好きなキャラクターの動きがよくなってる。
     とはいえこいつ、家庭用ゲームも上手い。なんであんな技が繰り出せるんだよ。悔しいが負けてばかりだ。

     フローラはレイターの隣で寄り添うように見てる。

     何だろう、レイターの奴、いつもと感じが違う。女共に他愛のないバカ話をして喜ばれているあいつと。    下巻へ続く

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