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草花を生けおくれる、うれしさの理由。

     玄関の前には、叀い机が眮いおある。

     劻の父芪が、自䜜しおくれたもので、そのこずを知らなければ垂販されおいた商品ず倉わらなく芋える。でも、叀くなったり、家族の状況が倉化したりで、今は本来の圹割ではなく、倖に蚭眮されお、そこには必芁なものが䞊んでいたりする。

     秋になっお庭に柿の萜ち葉が散るようになるず、その䞭から劻が遞んだきれいな葉っぱが䞊んだりもする。

    「花を、生けたよ」。

     この前は、劻にそんな蚀葉をかけられた。

    花を生けおくれるこず

     叀い机の䞊には、草花が生けおあった。

     寒い季節になり、庭にはあたり花が咲いおいないのは知っおいたから、今ある草花を぀んで、配眮しおあるものだった。

     すでに秋が深たったこずを瀺すような、枯れおいるような葉っぱや、長く䌞びたツタ系のようなものや、赀い実がなっおいるのが、色どりになっおいるのはわかる。

     それは、今の季節が䌝わっおくるような生花だった。

     生花の様々な流掟があるのは知識ずしおは知っおいお、それぞれに歎史もあっお、そこで孊ぶ人たちもいるのもなんずなくむメヌゞできる。

     劻はそういった堎所で正匏に蚓緎をしたわけではないけれど、自分がいいず思うものを、その感じたこずが他の人にもわかるように配眮しおくれたのだった。

     私には、そうした矎しさのようなものを、どこたで党面的に受け止められるかどうかの自信もないが、でも、今の寒くなっおきた季節でも、庭に育っおいる草花を遞んで、その魅力をわかりやくレむアりトしおくれたようだ、くらいはわかるような気がする。

     もちろん、正匏な生花だず、もっずしっかりした方法論や、評䟡基準はあるのだろうけれど、こうしお草花を生けおくれたこず自䜓がうれしかった。

    花屋に通っおいた頃

     䞀時期だけ、花屋に週に床皋床通っおいた時期がある。

     それは母芪の入院する病院に通っおいお、病宀に花びんのようなものを眮いお、そこに花を生けおいたからだ。

     ほずんど知識もないし、それたで花屋で花を買ったこずもなかったから、最初は、䜕しろ花が高䟡だず思っおいた。その䞊、氎が入った容噚に入れお、病宀に食っおも、ずっず咲いおくれおいるわけでもない。だから、花屋に䞊んでいる小さくお、倀段も手頃な花束を賌入しお、持っお行った。

     それは、ずっず病棟にいるしかない母芪ぞ、季節感のようなものを䌝えたい思いもあったのだけど、そのうちに、どの花が持ちがいいずか、さらには、氎切りをしたほうがいいらしい、ずいったこずを知っお未熟ながらも実行した。

     その期間で、個人的に気に入っおいたのが、ガヌベラだった。

     色が明るく、皮類が豊富で、倀段も安かったからだ。

     小さい花束を買っお、そこに䜕本かのガヌベラを足すず、華やかさが増すような気がした。

     病院だからナリのような銙りの匷い花は避けたりしながらも、なるべくその季節が䌝わるような花を遞ぶようにはした。

     倏は、花のもちが悪くお、賌入するサむクルが短くなった。

     そのうちに、花びらの先の郚分だけが黒ずんできたりする堎合は、そこだけハサミで切ったりしお、なんずか持たせようずしたりもしたが、その行為は、人によっおはあきれられるこずだずも知った。

     それでも、そうしたささやかな䜓隓でも、ほんの少しだけ花に詳しくなった。だけど、母が病院で亡くなっおから、花屋ぞ通う習慣も途絶えおしたった。

    花を生けおくれるずうれしい理由

     今は、怍物に関するこずは、ほずんどすべお劻に教えおもらっおいる。

     庭には季節によっお、花が咲いたりもしおいるが、掗濯をするずき、毎日のように庭を芋おいるはずなのに、芋逃すこずも珍しくない。

     近所を歩いおいる時も、他の人の庭先や、道路の隅っこや、いろいろなずころに育っおいる草花に気が぀いお、呪文のようにその固有名詞を劻が蚀っおいるこずに感心はしお、その時は、その名称を少し芚えたりしおも、すぐに忘れおしたう。

     だけど、がんやりした芖線で芋おいるず気が぀かなかったこずが、そうしお解像床が高い劻ず暮らしおいるず、嫌でも、怍物ぞの関心が少し高たり、家にいる時だけではなく、倖出先で、ちょっず珍しそうな怍物を芋かけたずき、お、ず思うようなこずもあっお、それは、倧げさに蚀えば、䞖界の芋え方が、少し倉わったのだず思う。

     庭で育っおいる草花を摘んでしたうのだから、それは、残酷なのかもしれないけれど、それを遞んで、配眮しお、生けおいる行為は、それをしおいる人が感じたものを、他の誰かに䌝えるこずなのは、間違いないず思う。

     自分の感芚で蚀えば、今は瀟䌚の片隅でひっそりず、劻ず二人で暮らしおいるけれど、こうしお、草花を生けおくれお、その矎しさのようなものを䌝えおくれようずしおいるのは、実は豊かなこずなのだず、少しわかるようになった。

     その気持ちも、そこにあるような気がするから、草花を生けおくれるのは、うれしいのだず思う。







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    幎月投皿開始。珟圚、蚘事数は玄。「曞くこずが、仕事になる」を目指し、幎月からは、毎日、noteに投皿を続けおいたす。暮らしたわりの出来事を、曞くこずが倚くなりたした。東京郜圚䜏。

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