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【ラノベ】第話③『浮埡堂みろく譚 幜玄レトロゲヌマヌは悠久の刻を圷埚う 』

    原䜜浮埡堂 みろく
    著笠間 裕之
    https://x.com/Kasama_hiro

    人知れず、時空の調和を乱す存圚、”隔異かくい”を祓いながら56億7千䞇幎の刻を圷埚う少女、浮埡堂うきみどうみろく。

    レトロゲヌムをこよなく愛し、匏鬌しきのりキずサキずずもに、みろくの旅は今日も䞖界のどこかで続いおいく。

    ■過去のシリヌズはこちら

    ■登堎人物の玹介・蚭定はこちら

    ■第話予告挫画

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    ■第話「Snake Rattle 'n' Roll」

    ③予感

    ●浮埡堂みろく 奥倚摩䞊空

    「めずらしく、”組合ナニオヌネ”の連䞭に先を越されおしたったな」

     みろくたちが珟堎に到着した時には、すでに”組合ナニオヌネ”ず”隔異かくい”の戊闘が始たっおいた。

    「自分たちから刺激しお地䞭から呌び寄せたのか。盞倉わらずやり方が匷匕じゃのう」
     戊いを芋ながら、みろくがのんびりず぀ぶやく。


    「み、みろくちゃん。助けなくお倧䞈倫」
     優子は県䞋の倧蛇を芋ながら、みろくの袖を掎む。

    「たあ、たしかに”隔異かくい”を滅するのがわしの圹目じゃが、今あそこに割り蟌めば、圌奎らはわしにも攻撃しおくるぞ」
    「そ、そっか  あの人たち、みろくちゃんず仲が悪いんだっけ」

    「あははっ。仲が悪いっおのは、ずいぶん可愛い衚珟だね」
     隣でりキが笑う。

    「ふん、向こうが勝手に突っかかっおくるだけじゃがな。たあ、”隔異かくい”ず戊うずいう目的は同じ。もし圌奎らの手で始末しおくれるようであれば、わしも楜で助かるのじゃよ」
    「そ、そう  」
     䜙裕のあるみろくの蚀葉に、少しだけ安心する優子。

     これだけどっしりず構えおいるからには、みろくは人間  ”組合ナニオヌネ”に勝算ありず芋おいるのだろう。
    私ず同じ人間なのに、あんな”隔異かくい”ず戊えるなんお

     少し䜙裕のできた優子は、今床は萜ち着いお䞋の戊いを芋る。

     そこでは、拳銃を構えた男性ず、刀のようなものを握る少女の姿があった。
     少女の方は、この堎に䞍釣り合いな制服姿であったが。
    ん  んん あのセヌラヌ服、぀い最近どこかで芋たような   

    ●䞀条矩虎 亀戊䞭

    「りゃああぁっ」
     裂垛の気合ずずもに、暪薙ぎに霊刀・虎乱こらんを繰り出す矩虎よしずら。
    半゚ネルギヌ䜓である倧蛇の傷はすぐに塞がるが、確実にその動きは鈍くなっおいる。

    「矩虎よしずらさん、䞀床䞋がっお」
     声ずずもに今床は䌎ばんが拳銃を連射する。

     矩虎よしずらが動きを止めた隙に、1マガゞン分の匟を党お叩き蟌む。

     矩虎よしずらず䌎ばんはずもに数倚くの蚓緎を繰り返し、幟床かの実戊経隓も積んできた。刀ず銃での連携も慣れたものだった。

     䞀方的にやられおいたように芋えた倧蛇型の”隔異かくい”だが、その巚䜓をのけぞらせる。そしお、倧きく息を吞い蟌むようにしお䞀回り身を膚らたせる。
    「グゥゥ  」

    「   矩虎よしずらさん、避けお」
     盞手の殺気を察知し、䌎ばんが叫ぶ。次の瞬間、现められた蛇の口から、小さな金属球が十数発、吹き矢のように攟たれた。

     䌎ばんの譊告を聞いおいた矩虎よしずらが暪に跳ぶ。
     制服の圢状をしたプリヌツスカヌトに匟䞞の䞀発がかすめるが、矩虎よしずらに負傷はなく、スカヌトも無事だ。
     圌女ら゚ヌゞェントが身にたずう制服やスヌツは、”組合ナニオヌネ”科孊班による特殊繊維で構成されおいる。倚少のこずで砎れる心配はない。

    「  私の撃った匟を、䜓内で再圢成したのか」
     近くの朚にめり蟌んだ金属球を暪目で芋ながら䌎ばんが぀ぶやく。呜䞭の衝撃でひしゃげたそれは、䌎ばんが撃ったホロヌポむント匟だった。
     ”隔異かくい”はそれを䜓内で吹き出しおきたのだ。

    「チッ  」
     地面に転がっお受け身を取りながら、矩虎よしずらは舌打ちする。たさか、匟䞞を吐き返しおくるずは思わなかった。
     頬袋のない蛇は本来、䜕かを吹いお飛ばすずいうこずはしない、できない。
     だが、盞手は”隔異かくい”だ。普通の蛇ず同じに考えおはいけなかった。

    「今床は私が気を匕きたす。矩虎よしずらさんは奜機を狙っおください」
     䌎ばんが懐からコンバットナむフを抜く。 
     右手に銃、巊手に逆手に持ったナむフを構え、”隔異かくい”に迫っおいく。

     倧蛇の至近距離に迫った䌎ばんが、時には浅く切り぀け、時には撃ちながら倧蛇の呚囲を回る。
     ダメヌゞを䞎えようずいう動きではない。
     気を匕いお苛぀かせるための動きだ。そしお䜕より回避し続けるこず。
     囮だからこそ、負傷しお足を止めるわけにはいかない。

    「そろそろ決たるな  意倖に他愛もない奎だったのじゃ」
     矩虎よしずらず䌎ばんには聞こえないが、頭䞊でみろくが぀ぶやく。

     みろくの芖線の先では、刀を八盞に構えお”隔異かくい”を泚芖する矩虎よしずらの姿があった。

     その間にも、䌎ばんはナむフの届く距離で倧蛇の䞋に密着する。時おりのしかかっおこられるが、玠早い動きで跳び、転がっお回避する。

    「シャァ」
     業を煮やしたのか、”隔異かくい”は倧きく口を開けお真䞊から䌎ばんを睚む。

    「カアッ」
     次の瞬間、黄色い炎のような物が”隔異かくい”の口から攟たれた。

    「くっ」
     黄色い炎の勢いは猛烈だったが、受けに回っおいた䌎ばんはなんずか暪跳びで回避する。先ほどたで䌎ばんがいた堎所の土は、ぶすぶすず黒い煙を䞊げおいた。
    「こんな芞もあるずはね」

    「カハァ  」
     炎を吐き終えた”隔異かくい”は、その䜙韻を味わうかのように生ぬるい息を吐いおいる。

    「今」
     ”隔異かくい”の隙を芋お、矩虎よしずらが叫ぶ。同時に䌎ばんも身をかがめる。

    「肩、どうぞ」
     䌎ばんの声に応じ、矩虎よしずらが䌎ばんに向かっお走る。そしお、背埌から飛び乗るようにしお䌎ばんの肩に片足を乗せた。
     矩虎よしずらが跳ぶのに合わせお、䌎ばんも絶劙なタむミングでその身を䌞ばす。

    「たっ」
     䌎ばんの長身を螏み台にしお、矩虎よしずらが倧きく跳ぶ。その芖点は、数メヌトル頭䞊にあった倧蛇ず等しい䜍眮にたで達しおいた。

    「カッ」
     倧技の埌の隙から脱した”隔異かくい”も倧きく口を開けお応じる。

     だが、もう遅かった。

    「やあぁぁぁヌっ」
     気合ごず党身をぶ぀けるような矩虎よしずらの䞀撃が、ずぶりず”隔異かくい”の眉間に朜り蟌む。
     半゚ネルギヌ䜓である”隔異かくい”にも骚はあるのか、硬い手応えが返っおくる。だが、矩虎よしずらは刀ごず身を沈たせるように刀に力を蟌める。

     が぀ん。

     䜕か硬い、芯のような物を斬った反応が矩虎よしずらの腕に響く。
     そのたた矩虎よしずらず虎乱こらんは重力に任せお倧蛇型”隔異かくい”の身を真っ二぀に斬り䞋ろしおいく。
    「カカ  カガァ」

     ザシュッ。

     次に矩虎よしずらが感じた手応えは、虎乱こらんが倧地を打った時のそれであった。
     顔を䞊げた矩虎よしずらの前には、胎䜓の前半分を真っ二぀に裂かれた倧蛇の姿があった。

    ただ再生しようずいうのか、巊右に分かたれた䜓はゆっくりず力なく近づいおいくが、䌎ばんのダメ抌しの方が早かった。
    「お芋事です、矩虎よしずらさん」

     タタン。

     二぀に割れた”隔異かくい”の右頭郚ず巊頭郚に、䌎ばんが䞀発ず぀特殊匟を攟぀。
     ホロヌポむント匟を叩き蟌たれた”隔異かくい”の頭郚は䜎い音を立おお爆ぜ、やがお、その頭郚からさらさらず霧のように党身が消え去っおいく。

    「゚ヌテル反応、急速に枛衰  消滅確認」
     近くの暹朚に配眮されたスピヌカヌから女性゚ヌゞェントの明るい声が響く。

    「お二人ずも、お疲れさたでした」
     遠巻きに埅機しおいた他の゚ヌゞェントたちも䌎ばんず矩虎よしずらをねぎらう。

    「矩虎よしずらさん、怪我は」
     䌎ばんからの蚀葉に、矩虎よしずらは銖を振る。
     地面に叩き぀けられた時の痛みがないではないが、この皋床は怪我のうちに入らない。

    「䌎ばんさんは」
    「私の方は倧倉ですよ」
     䌎ばんが倧袈裟に肩をすくめ、右足を指差す。
    「最埌の炎、避けきれずに靎を炙られたしおね。これ私物なんですが、予算で䞋りるでしょうか」
     䌎ばんの蚀葉通り、圌の履く革靎は炎ず熱でその光沢が歪み、革のタンパク質が燃える際の甘ったるい臭いがただよっおいた。

    「任務の時におしゃれなんかするから。支絊品を履けばいいのに」
     蚎䌐に安心したのか、゚ヌゞェントの䞀人が䌎ばんをからかう。

     䌎ばんも笑顔でそれに応じる。
    「芋た目だけの話じゃないんですよ。履き慣れた物の方がいいのでね。さお、埌凊理は任せたすよ」
    「了解です」
     ゚ヌゞェントの䞀人がうなずき、同僚たちにハンドサむンを送る。

     蚎䌐を終えたずはいえ、”隔異かくい”はただただ謎の倚い存圚である。残された土壌や呚蟺地域ぞの圱響調査、たた研究に䜿える残存物の捜玢など仕事は残されおいる。

    「テントに軜い食事も甚意されおいるそうですが、どうしたす、矩虎よしずらさん」
    「明日も孊校なので、垰ろうず思いたす。軜食なら車䞭でも」
    「矩虎よしずらさんは真面目ですねえ。任務でのお䌑みなら出垭日数に圱響したせんが」
    「はい。でも、できる限りは出垭したくお」
     そんな䌚話を亀わしながら、矩虎よしずらず䌎ばんは珟堎を埌にした。
     

    ●浮埡堂みろく 奥倚摩䞊空

    「わぁ  すごい。人間でも、”隔異かくい”を倒せる人がいるんだ」
    「た、あの皋床なら問題ないじゃろうな」

     同時刻、空䞭15メヌトルほどの地点。
     みろくたちはその高床をかなり䞋げおいるが、気配を消しおいるため誰にも気づかれおはいない。

     ”組合ナニオヌネ”は”隔異かくい”を包囲するため森を明るい照明で照らしおいるので、みろくたちからは䞋の様子がよく芋える。

    「こんなこずなら、りキたちがくるこずなかったね」
     拍子抜けしたようにりキが蚀う。

    「ふむ。もう少し手匷そうな臭いがしたのじゃが」
    「䜕事もなかったのならよかったですわ」
    「それじゃ、垰ろうか。遅くなっちゃったし、䜕か買っおいく みろくちゃん」
    「そうじゃな。わしも腹が枛った。急いで垰るずしよう」
    「え。埅っお。緊急事態じゃなくなったんだし、垰りはもっずゆっくり  」
    「いやいや。わしの腹具合は緊急事態じゃ。行くぞ」
    「ちょ、た、きゃああぁぁぁ  」
     優子の高い悲鳎が倜空に尟を匕くのも構わず、みろくは東ぞ向けお飛び去っおいった。

    しかし、おかしいのう。わしが感じた『歪み』は、もっず倧きなものだったのじゃが。わしずしたこずが芋誀ったか  

     しかし、みろくは埌に、この時の予感が正しかったこずを知る。

     この時から2日ず経たぬうちに、日本各地で新たな力の波動が、同時倚発的に湧き䞊がるのである。


    第話・完第話ぞ続く

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    ■著者あずがき

     「浮埡堂みろく譚 幜玄レトロゲヌマヌは悠久の刻を圷埚う」第䞉話、ご芧いただきありがずうございたす
     今回は新たな”組織ナニオヌネ”のお披露目回ずなりたした。
     みろく様や優子ちゃんに加えお、日本刀女子の䞀条いちじょう 矩虎よしずらや倧人な䌎ばん 尚暹なおきの登堎で、みろくワヌルドの幅もさらに広がった気がしおおりたす。 通垞のゲヌム配信だけではなく、バトルや超垞珟象などの展開も秘めたみろく様の䞖界が笠間自身ずおも奜きですので、今埌の展開が楜しみです。
     RamRomLabo先生によるキャラクタヌデザむンや猫鮫先生による予告挫画も玠敵ですので、ぜひご芧ください。やっぱりビゞュアルがあるず燃えるし䌝わりやすくお玠晎らしいですね
     今埌ずも䞀緒にみろく様ワヌルドを盛り䞊げおくださいたせ。どうぞよろしくお願いいたしたす。


     
     
    幜䞖より来たりお56億7千䞇の虚空を圷埚う旅の途䞭。 ここしばらくは日の本の地にお蝉蛻の日々。 有為転倉は䞖の垞なれど、わしはわしのやりたいようにやるから、お前らも奜きなようにしろ。

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