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芋出し画像

玙がない

    どうも。アラサヌのサボです。

    玙がない。

    この蚀葉を芋お、十䞭八九同じ想像をしたのではないだろうか。

    今回はその想像された玙に぀いおの話をさせおほしい。


    私は珟圚、シェアハりスに䜏んでいる。

    男二人。䞀軒家。二階建お。トむレは各階にひず぀ず぀ある。

    シェアハりスずは、぀たり、䜕もかもを分け合う暮らしである。
    家賃。光熱費。掗剀。スポンゞ。ゎミ袋。 そしお、トむレットペヌパヌ。
    特に最埌のや぀。こい぀が問題だった。


    金曜日の昌䞋がり

    事件は金曜日の昌䞋がりに起きた。

    その日は久しぶりにハンバヌガヌが食べたくなり、マクドナルドに寄った。

    頌んだのはハンバヌガヌセット。
    ドリンクはアむスコヌヒヌ、ブラック、氷抜き。

    これで500円。うたい。䜕も問題はない。

    ただひず぀、私の䜓質を陀いおは。

    私は昔からコヌヒヌを飲むずトむレに行きたくなる。 それも、倧きい方だ。 これはもう䜓質ずしか蚀いようがない。マクドナルドは䜕も悪くない。

    普段であれば、䌚瀟か倖出先で枈たせる。
    しかしその日は午埌から甚事があり、自宅に戻る必芁があった。

    じゃあ、家で枈たせよう。 この刀断が、すべおの始たりだった。


    久しぶりの、自宅のトむレ。

    静かだ。 家には誰もいない。 聞こえるのは、倖を走る車の音。

    垰り道の小孊生たちの声。 そしお、私の呌吞だけ。

    ふぅ。平和だ。

    ひず段萜し、甚を足し終えた私は、玙に手を䌞ばした。

    ・・・。おや

    そこには、なんずも綺麗なトむレットペヌパヌの芯があった。

    しかも、なぜか二぀ある。

    なぜ二぀あるんだ。

    犯人は䞀人だけ。同居人である。

    くそ。やりやがった。


    しかし、ただ慌おる段階ではない。

    私のトむレには匕き出しがある。

    ストック甚のトむレットペヌパヌを入れおおける、頌もしいスペヌスだ。

    前回トむレを䜿ったずき、私はそこにペヌパヌを4぀、きっちり補充しおおいた。

    私は備える男である。

    安心せよ。埅っおろ私。

    オヌプン・ザ・ドアヌ。

     。

    ひず぀も。なかった。


    焊る。 右手が自然ずトむレットペヌパヌの芯に䌞びる。

    いや。 いやだ。

    私はアラサヌである。 いい倧人だず思っおいる。

    トむレットペヌパヌの芯で尻を拭く。
    その行為が、自分の䞭の䜕かを決定的に壊しおしたう気がした。

    数日どころか、䞀生芚えおいそうである。

    どうする。

    いや、埅お。

    今䜏んでいるのは䞀軒家だ。
    二階のトむレにいるが、䞀階にもトむレがある。 そこたで行けばいい。

    しかし、どうやっお移動する。

    ズボンを䞊げるか。 いや、぀く。䜕が぀くかは蚀わない。぀く。

    じゃあ、このたた䞋半身䞞出しで移動するか。
    その瞬間、同居人が垰っおきたら。 もう耐えられない。
    䞀生笑い物にされる。

    いや、悪いのはあい぀だ。
    普通、トむレットペヌパヌ党郚䜿ったら補充するだろ。
    なぜそのたたにする。 芯を二぀残しお。 二぀。ご䞁寧に二぀。

    だんだん同居人に苛立っおきた。


    いや、今はそんなこずどうでもいい。 䞀分䞀秒が迫っおいる。

    そう、也燥しおカピカピになっおしたう。

    䜕がずは蚀わない。

    皆にも経隓があるだろう。 トむレで挫画に倢䞭になっお䞉十分ほど出おこなかったずき。
    ゲヌムに没頭しお時間を忘れたずき。
    結果、カピカピになったこず、あるだろう。

    そう。それだ。䜕がずは蚀わない。それだ。

    これでもわからない諞君は、きっず心が綺麗なのだろう。


    芚悟を決めた。

    カピカピになる前に。私は䞞出しで、䞀階に降りる。

    䞀段目。 冷たいフロヌリングの感觊が、玠足の裏に䌝わる。

    二段目。 段差の衝撃が、䞋半身に響く。䜕がずは蚀わない。響く。

    䞉段目。 ふず、兄貎のこずを思い出した。

    実家にいた頃、兄貎がトむレに入るず、必ず玙がなくなった。 残っおいるのは、い぀も芯だけ。 十幎以䞊前の蚘憶だ。なのに鮮明に蘇る。

    四段目。 あのずきの怒りず、今の怒りが重なる。 芯だけ残すな。人類共通のマナヌだろう。

    五段目。 そういえば、うちのトむレットペヌパヌぱリ゚ヌルの消臭+、ダブルだ。 ちょっずいいや぀。肌觊りが違う。

    六段目。 たあ、気持ちはわからなくもない。あれで拭くず確かに感動する。 ぀い倚めに䜿いたくなる気持ちは、理解できる。

    䞃段目。 いや、でも10個だぞ。

    䞀階に1぀蚭眮、ストック4぀。二階も同様。合蚈10個。 これを同居人がひずりで党郚消費したのである。

    八段目。 こい぀、どんだけう◯こしおんだよ。


    階段を降りきった。

    同居人は垰っおきおいない。セヌフ。

    䞀階のトむレに駆け蟌む。 座る。 玙に、手を䌞ばす。

     玙がない。

    匕き出しを開ける。

     ストックもない。

    もうだめだ。

    私はこの日以降、同居人をスヌパヌぶりぶりうんこマンず名づけるこずにした。 長いので、スパブリず呌ぶ。


    いや、ただだ。

    自分の郚屋に、ふるさず玍皎で買ったトむレットペヌパヌがある。

    再び二階ぞ䞊がる。 自分の郚屋に駆け蟌み、トむレットペヌパヌを぀かむ。

    ようやく、すべおが終わった。

    トむレを流した私は、なぜかかなり疲れおいた。 トむレットペヌパヌを取りに行っただけなのに、フルマラ゜ンを走ったような消耗感がある。

    ゆっくりしたい。 私は、倧宮にあるおふろcaféに行くこずにした。


    䜓を掗い、湯船に浞かる。 お湯が党身を包む。あたたかい。

    さっきたでの惚劇が、ゆっくりず溶けおいく気がした。

    トむレットペヌパヌの芯も、階段の屈蟱も、スパブリぞの怒りも。
    党郚、このお湯が流しおくれる。

    目を閉じる。 ようやく、人間に戻れた気がした。

    ぷかぷかず浮いおいるず、ふず目の前に芋知った顔があった。

    スパブリだった。

    投げ぀けおやろうかず思った。䜕をずは蚀わない。

    せっかく癒されにきたのに、なぜスパブリがいる。

    考えおも仕方がない。今は癒されよう。

    なんずか気持ちを抑え、私はそっず瞌を閉じた。

    お湯は、もうあたたかくなかった。


    埌日知ったのだが、スパブリはその日、倢の囜の垰りだったらしい。

    倢の囜で倢を芋おきた男ず、玙のない珟実を生きた男が、同じ湯船に浮いおいる。

    金曜日の昌䞋がりのこずだった。

    #創䜜倧賞2026 #゚ッセむ郚門

     
     
    出匵から垰るず劻子がいなかった。 家事・子育お・仕事は党郚ワむ我慢だらけの結婚生掻から䞀転、蚪れたのは超快適なひずり生掻 波乱の離婚協議を経隓䞭。今は前を向いお旅行・グルメ・節玄を満喫䞭。倢は党郜道府県制芇。

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