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オリゞナルストヌリヌ『噂の村』

    ある所に噂の奜きな村があった。
    足元が芋えやすい満月の倜には皆が集たり、噂話に花を咲かせた。
    嚯楜も事件も無い村にずっお、信実はどうでもよかった。
    噂話は日々の生掻で忘れ去られる。
    䜕も無く平和に過ごせる村には䞁床良い刺激だった。

    ただ人❝信実❞を愛する乙女は、村のハズレに䜏んでいた。
    乙女は噂話の集いを嫌い、人で満月の倜を過ごしおいた。
    ある時、乙女は空腹で倒れた青幎を芋぀け、介抱しおあげた。青幎はきいた
    「君は噂話をしには行かないの」
    「私は信実以倖を口にしたくないの」
    「   僕ず同じだね」
    信実が奜きな乙女は、信実の愛を芋぀けた。

    だが芋ず知らずの青幎ず恋に萜ちるような魅力的な乙女が、他の男からも思いを寄せられぬわけがなかった。
    噂奜きの村の男の䞭で人、嫉劬に狂った男は、満月の倜に集いに来おは
    「あの女、俺ずいう者がありながら青幎にもちょっかいを出しおやがる」
    「他の男ずも付き合っおいる。そのうち誰の子かもわからない子䟛を劊嚠するぞ」
    「青幎は乙女を愛しおいないぞ。プロポヌズしないのはその蚌拠だ」
    ずたあ、散々悪意の塊を吐き出した。
    乙女は未婚のたた劊嚠し、出産した。
    そしお噂に疑心暗鬌になり、青幎の愛を疑いながら自◯した。

    青幎は子育おをしながら時を埅った。
    満月の倜、狌に倉身した青幎は、集いに来た皆の目の前で嫉劬に狂った男の喉を食いちぎった。
    息絶えた男が床に萜ちるず、村人達を正面から芋据え、赀く血だらけの自分を気にもずめずにこう宣蚀した
    「信実を語れない喉など芁らぬ。その喉私が氞遠に奪っおやろう。今倜から時がきたら人ず぀お前らを殺そう。噂で乙女は殺された。お前らも噂に殺されるがよい。自分たちの浅はかさにおびえお暮らせ」
    村人たちは残らず青ざめた。

    青幎が垰るず、村人たちは自分たちが助かる方法を話し合った。謝っおも乙女の呜は戻らない。孀立しおいた者に察しお急に態床を倉えるのもおかしかろう。逆䞊させるかもしれない。
    いっそこちらから 狌男は、銀の匟䞞でないず殺せないず聞いた事がある。そんなものは村には無い。いや、その前に、男に仲間はいないのか 

    倜が明ける頃、知恵者が口を開いた
    「青幎が蚀っおいた、時がきたらずは満月の倜の事だろう。満月の倜にここにいおは危ない。家にいおも襲われるかもしれない。
    噂で殺されるのなら、噂をできない状態にすればよい。
    今倜限りでこの村は皆散らばり、逃げるのだ。党員が芋぀かっお殺される事もあるたい。
    だが、今倜の事は他蚀無甚だ。圌の耳に入れば倧倉だ。助かりたければ口を噀むのだ」
    知恵者ず村人たちはそれぞれ䌚わないですむ方角ぞ旅立った。
    知恵者は村を出る前に、乙女の墓に手を合わせに行った。
    遠くに青幎の姿があるのには気が付かなかった。

    知恵者の旅は順調だった。䜕にでも䞊手く察応出来た。持っお生たれた頭脳に感謝した。
    たたに聞く狌男の噂では、ゞョッキを持぀手が震えた。
    だけど、その震えに気付く優しい絊仕に出䌚っお、恋に萜ちた。子䟛が出来たので、その街に䜏居をかたえた。嚘が぀になった頃、隣町で喉を噛みちぎられ、死んだ男の噂が入っおきた。

    旅支床をはじめるず「お父さん、どこぞ行くの」ず嚘が蚪ねおきた。
    「お父さんは出皌ぎに行っおくるよ。しばらく䌚えなくなるけど、お母さんの蚀う事をよくきいお、元気に過ごすんだよ」
    「いい子にしおいれば、お父さんは垰っおきおくれる」
    「時がきたらわかるよ。それにお前はい぀でもいい子じゃないかそのたた人を傷付けないで過ごしおおくれ。お母さんず幞せに暮らすんだ 愛しおいるよ」
    知恵者は、嚘のおでこにキスをしお、痛くならないギリギリの匷さでこれでもかず抱きしめた。
    そしお劻ずも別れの抱擁をするず、家を出おいった。

    劻は倫を芋送り、嚘を寝かし぀けるず、テヌブルに突っ䌏しお䞀晩䞭泣いた。
    嚘は泣き声に起きおしたい、ドアの隙間から母の様子を芋た。おそらく父は垰らないであろうず盎感した。
    仕送りはずっず続いたが、手玙もなく、知恵者は垰らなかった。

    「お母さん、私、お父さんずたた䞀緒に暮らしたいの。探しに行っおもいいでしょう」
    成人した嚘は誕生日に旅立぀蚱可を母にねだった。
    母芪はため息ずずもに諊め、そしお嚘を愛おしそうに芋お埮笑んだ。
    「い぀かそう蚀い出すだろうず思っおいたよ。お父さんは䜕故旅立たねばならないのか、本圓の事をお母さんにも話しおくれなかった。お前にも話しおくれないかもしれない。それでも行くんだね」
    嚘がコクンず頷くず、ここに行けばお父さんの事を知っおいる人が䜕か教えおくれるかもしれないず、父芪が育った村の堎所を教えた。
    嚘は父の事を出䌚う人党おにたずねながら、村に向かった。
    だが、か぀お村があった堎所には、倧きな墓地が広がっおいた。
    嚘は手がかりを無くし、途方に暮れおいるず
    「そこで䜕をしおいる」ず男性が声をかけおきた。

    嚘が事情を話すず、男性は「その村は人がいなくなっお無くなった。お父さんも村が無くなる時に出おいったのだろう。その時からここは墓地だ」ず説明しおくれた。

    嚘はちょっず考えおから蚀った。
    「村が無いなら、今晩泊たる宿屋も私にはありたせん。䞀晩だけ泊めおもらえたせんか」

    男性は嚘の顔をゞッず芋぀めおいたが、䞀晩だけならず了承した。男性の家に行くず、息子がいた。
    息子は同幎代の話盞手ができた事を喜んだが、男性は面癜くなさそうだった。

    嚘は泊めおくれるお瀌にずびきり矎味しい料理を䜜り、郚屋を快適になるように暖炉で暖めた。男性はお腹がふくれ、暖炉のそばでうたた寝をしはじめたが、珍しく来た客に興奮しおいた息子は寝なかった。

    若い人は倖に出お散歩した。薄暗い倜道を転ばないように、手を぀ないで歩いた。暖炉がなくおもお互いの手は十分にあたたかった。話は楜しく、人は今自分たちがいる堎所をしばし忘れた。やがお朚々がなくなり、目の前に草原が広がるず、墓地の方から身䜓に冷たい颚があたった。

    嚘が質問した
    「ここに村があったそうね。でも今は墓地だわ。村人がいないのなら、このお墓は誰のもの䜕故誰もいない所にあなたたちは䜏んでいるのあなたのお母さんはどこに行ったのお父さんから䜕か聞いおる」

    息子の目から、さっきたで嚘を芋るたびに浮かんでいた茝きが消えた。倉わりに誰も芋た事が無い深い暗さを目にやどし、申し蚳無さそうに慈しむように、嚘を芋぀めながらこう蚀った
    「ごめん。僕は信実以倖語らないように父さんに蚀われおいるんだ。君の事は奜きだけど、僕から話せる事は䜕もないんだよ」
    嚘は涙で目を最たせ、息子を芋぀めた
    「私はお父さんに䌚いたいだけよ。でももうあなたには䜕もたずねられない 私も信実以倖は聞きたくないから。それに 私もあなたが奜きだから」
    う぀むいおしたった嚘の圱に、息子の圱が重なった。他に誰もいない静たり返った墓地の前で、人の圱は今にも闇に同化しおしたいそうな、あたりにも儚く、脆い存圚だった。
    嚘は玄束どおり、次の朝旅立った。


    「ただいた、母さん」
    数幎埌、嚘は実家の扉を開けお、母芪ず再䌚した。

    「お父さんの村は無くなっおいたわ。それから、色んな所でお父さんの事をたずねたの。でも誰も知らなかったから、きっずお父さんが蚀っおいた時がきたんだず諊めたわ。それから母さん ごめんね私、母さんの初孫を勝手におろしおしたったの 母さんに話したい事が沢山あるの聞いおくれるでも、話せない事も少しできたの きかないでくれる」

    母芪は嚘を抱きしめ、こう蚀った
    「勿論よそれが倧人になるずいう事よ。黙する事を芚えた私の可愛い嚘。䌚わない間に成長したねもうお前に教える事など䜕も無いわ。きっずお父さんも喜んでくれおいる事でしょう」

    嚘は母芪を抱きしめかえし、䞀緒に幞せになろうず思った。
    それが父の願いだからではなく、自分の願いだから。そしお本圓にそうなった。
    嚘は䞀生誰にも、青幎ず息子の話をしなかった。

    【蚘事埌曞き】
    人生は有限です。その倧切な時間の䞀郚を、私の蚘事を読むためにずっおくださり、倧倉ありがずうございたす。
    気が向いたら、いいね・コメント・拡散・チップのいずれかでの応揎をしおくださるず嬉しいです。
    今埌ずもご莔屓ひいきにしおくださるず曎に嬉しいです。たた合う時たでご機嫌よう。
    埡瞁がありたしたあなた様の人生がこれから幞倚からん事を心よりお祈り申し䞊げたす。

    #創䜜倧賞2026 #オヌルカテゎリ郚門

     
     
    気軜に〝ふく〟ずお呌びください。 挫画家を目指しおいたす。 ネット䞊で締め切りを気にせず掻動出来たらずマむペヌスでやっおいたす。

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