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Photo bynordsudest

誤字審査 (ショートショート)

    ふじたごうらこ


    「それでは誤字になりましたので、面談を始めます」
    「告知のHPや、ハガキにも午前五時を午前誤字とありました。電話で正確な時間を確認してこちらに来ました。念のためお知らせします」
    「総務からその話は聞いております」
    「始発の電車ではここに来るのに間に合わないのでぼくは夜通し徒歩で来ました」
    「入庁すれば寮がある。二十四時間交代勤務なので、面接時間を早くすることで耐性の有無も見ています」
    「……ぼくだけですか」
    「はい。書類審査も五次までありました。一次は履歴書の誤字の有無、二次は画像加工の有無、三次は履歴書通りかのチェック、四次は受験生のスマホやPCの内容を吟味しての思想チェック、その結果、五次の面談までこぎつけたのは君一人だ」
    「採用ですか」
    「誤字指摘をしたのも、君一人だ。誤字審査も合格。ここは脱税していないか国民のPCを秘密裏にチェックするところだからね。初任給は百万円。頭が固くて性格がしつこい君ならきっとやっていける」

     
     
     
    バレエ文学出版の中の人。バレエと鳥が好き。 同名でAmazon、楽天で無料本を出しています。 またNote,TALES、なろうでも創作を続けています。

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