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絶対的に良い成績が残せない元ハウスメーカー営業職による社内での生存戦略

    2020年代の話。

    「今日も成果が上がらなかった。今日も上司から怒られた。なんで、怒られるためだけに出社しなければいけないのだろうか」

    窓から見る外は電灯の明かりがつかず真っ暗で、
    会社の真っ白く光る蛍光灯をぼんやりと見上げる。
    今日も1日が過ぎ去る。

    本当は入りたかったわけでもない、なんなら就職もしたいとも思わない。
    周りの友達はすでに働いていて、自分は今さら就職合同説明会でなんとなく話を聞く。説明者の物腰よさそうな話に、面接を受けてみようと思ってしまった。

    初めての面接で、採用担当者に「住宅業界は青天井だし、今は労働基準法も厳しくなってきているから、多くても残業時間は1-2 時間程度だから安心して」という言葉に、早く就職活動を終わらせてしまいたい一心で、下調べを性急に打ち切り、入社を決めた。

    働き出すと、1日が嘘のように出社と帰社の繰り返しで消費され、家に帰れば、すぐ布団の上でうずくまり「自分はここでなにをしているんだろうか」と思いながら、また朝を迎えた。

    すべての住宅会社が「成果を早く出せ!体育会系だから残業なんてあたりまえなんだよ」と成果出すのが当たり前、目標を達成できないものは罵られ、達成できるまでひたすら横暴な態度をとられるような会社ではないと思うし、そう思いたい。

    とはいえ、自分の支店を取り仕切る、人より役職が上のものは、会社に自分の人生や命を全て預けてきた。劣悪な環境でも成果を出せた兵隊で、指導方法は自分の会社の方法しか知ることができていないから、環境の根幹は変わらない。

    会社で教わってきた法律が一番であると。

    もちろんそういう人だけではないのだが、自身の考えを変えられない上司や社員が1人でもいれば、終わりの始まりである。住宅会社には伝統的な風習が根強く残っているからこそ、優しい人がいても、過去の影響から突拍子でどぎつい発言が飛び交う。

    そのため、社会が変わりつつあっても、実力主義の会社にとって、成果を上げるものを退職させるにはあまりにも損失が多すぎると判断する。誰を守るかの基準だけを明確らしい。

    環境に溶け込むと麻痺させられる。就職時に自分の考えを持たず、入社してから頭の中を一度真っ白にデリートされて、とにかく叩き込んでいく。なぜか昇進でき、なぜか人事に配属された社員たちは、会社から「とにかく人を集めろ、人数が入らなければ何も始まれねえぞ」圧力かけられた言葉に、なんでもありだと、会社に則ったやり方で自然に体が動いていく。

    美味しい物件がいたと、出来る限りの言葉巧みに夢をみさせて、入社させる。その後は少しだけ面倒見てあげる。数名有望そうな社員が残ってくれればよいと思い、周りを遮断する。そして私たちは監獄の中で刑期を全うする。

    入社した私たちは、毎日長時間労働を行い、疲労困憊ながら、上司には叱責されて精神もすり減り、徐々に自分自身の判断力を狂わされて、休日は回復のためだけに寝てすごそうとしても、休日もお構いなしに呼び出され、落ち落ち寝られない。

    もし布団の上で横になる時間が取れたとしても、休日が終わってしまう、出社してもまた怒られる恐怖から、自分を消してしまいたい。地球よ滅亡してしまえと起きるはずもないことを願い、寝れたのか寝れていないのかわからず、朝を迎えてしまう。

    そんなにもつらい状況なら転職をしてしまえばいい、1年さえ働いていなくても、なんなら3カ月間でも、合わないのであれば、すぐにでもやめてしまえばいい。今なら退職代行もある。だが、自分自身何も成果を出していない状態のため、次の就職先もない。その上、安月給でお金がない中、やめてしまえば、日々の生活に苦しめられ、借金の発生、発生後は首が回らなくなる。借金して安心できる精神なんて持ち合わせていない。

    生活保護を使って楽して生活すればという選択肢があったとしても、周囲の友達、家族、そのほか他人の視線から耐えられるほどの忍耐力、将来を見通せるほどの創造性を持ち合わせていない。

    友達と対等な関係をこれからも大事にしたいからこそ、プライドを捨てまで落ちぶることができない。家族や親戚から白い目で見られたくない。そこまで周りに迷惑をかけて、生涯を終えられるほど図太く生きられない。やはり、最後の最後までよりよい人生にたどり着きたいと願わざる得ないのだ。

    だからこそ、何とか歯を食いしばりながらも、成果を出して如何にして、空っぽの頭をフル活用して、ポスティングであったり、展示場に来場者名簿があれば、一縷の望みをかけてテルコールをしたり、無駄に等しい作業に躍起になるが、大抵成果が上がることはできず、私自身も残念ながら、その一人として、実際に成果を上げられずに、2年半で9棟という実績で幕を閉じた。

    ちなみに2年半で新築戸建ての住宅を9棟というのは確かに、ローコストメーカーであれば、全然頑張れていないかもしれないし、成果としては生ぬるいかもしれない。

    だが、私の勤めていた1坪当たり100万円の中高級者向けの住宅メーカーにおいてはそれなりの実績を残せていたのではないかとも思える。

    しかし、この9棟のうち8棟はなんと紹介や上司からつけてもらった実績である。

    そうすると、
    なぜほとんど何もしてきていない奴なのにこんなにも成果を出せていたのか。
    ほとんど運だけのやつじゃねえか
    自慢したいだけですか。ぶっ〇〇ぞ!

    と言葉が多発するかも知れない。

    もちろん環境が良かったといえばそれまでであるし、私の会社は2年半勤めていた中で、23人の退職者が出ていたし、全員がネガティブな理由でやめていった。やめるのは大いに結構である。とはいえ、やめた後でも残念ながら、能力がない私たちは、大抵、次も会社員やることになる。

    そうすると、やめた後の次の就職先としては、給料が安定していて、残業が少なく、出来る限りホワイト企業に就職しようと過去のことを悔い改める。

    ただ、就職をしようにもその前に書類選考、面接が立ちはだかる。できる限り希望条件を満たせる会社に転職しようとするのであれば、それなりの成果であったり、それなり創意工夫が必要になってきたりする。少し嘘を交えれば、転職もできると思うが、次の転職先で苦しい思いをするケースもある。

    あるいは、早く辞めて次の会社に移るという選択肢もある。たとえ自分の要件がすべて満たされなかったとしても、一定の経験を積み、成果を出し、スキルアップすることで、次こそはホワイト企業に転職するという考え方だ。

    そう考えたときに、まずは今の環境の中で、ある程度の成果を出すことが重要なのではないかと思えた。たとえそれが疑似的なものであったとしても、自分の成果になれば、他の人がしていない経験を得ることができ、仕事とはどのようなことをするのか、理解が深まる。

    だからと言って、何もない頭なのに自分自身を過信して、自己投資して成果を上げようとするのはリスクが大きすぎる。過去の私は、セミナーや書籍に合計300万円を費やしたものの、成果を上げることができなかったのは火を見るよりも明らかであった。本当に自己投資をして結果を上げられるほどの自分に実力が備わっているのか、大金をはたいてまで、利益を出せるかをもっと考えてほしい。

    例えば、自己投資のセミナーは受けてみるべきだと考えに至ったいる人は、例えそのセミナーが心理学的に有効な方法として教えているので、私たちの教えるものは確かですといっていたとしても、そもそもそれを使うための顧客に巡り合える確率はどれくらいあるのか?その顧客が本当に自分ではなく、他の会社よりも自分の会社を好んでくれる確率はあるのか?まで考えなければいけない。

    私の中の結論は、自分自身への投資だけに頼るのではなく、リスクを分散させる視点が必要になった。

    例えば、困ったときに助け合える関係性を築いておくことや、自分一人の力だけで稼ぐことに固執せず、株式投資などを通じて収入源を分散させることも一つの手段である。

    さらに、現在はAIも発達しているため、お金の管理や貯蓄の方法について学ぶハードルは大きく下がっている。これらを活用することで、将来的なお金の不安を軽減できる可能性は高まるはずだ。

    私現在位置の生存戦略として重要なのは、単に稼ぐ力を伸ばすことだけではない。出費を抑えること、他者に頼ること、そして自分を過信せず、客観的に状況を捉えることである。

    自分はできるはずだと高望みしすぎると、現実との乖離に直面したときに、かえって自分を追い込んでしまうリスクもある。

    実際、思うようにいかない状況が続くと、「楽して稼ぎたい」「なぜ自分だけがこんな目に遭うのか」といった感情に支配される経験を何回も繰り返している。しかし、そうした絶望に飲み込まれないためには、自分の現在地を正しく認識し、その上で「現実的な戦略」を取ることが不可欠だ。

    そこで今回は、「トップ営業マンになる方法」や「売れる営業の極意」といった結局鳴かず飛ばずに、終わってしまう話ではなく、「この過酷な時代をいかにして生き延びるか」ということをテーマに据えて考えていきたい。

    自分を追い込み、ボロボロになっていく悲劇が他では起きないようになってほしい。「私たちにトップ営業マンになる再現性はない」と割り切ることから始めよう。その諦めをスタート地点として、どうすれば平穏な暮らしを勝ち取れるのか、その生存戦略を共有したい。

    ここから先は、実際に自分が過去の会社で経験したリアルな話をしていきます。
    少し踏み込んだ内容になるため、有料記事とさせていただきます。

     
     
    元ハウスメーカー営業 / SaasのCS / 生活を戻そうとしています

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