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Photo byneko0629

【連茉小説⑚‐2】 春に成るオムラむス


     前回たでのあらすじ 

    敬から取匕の為に、賄いを出すから店で働かないか提案される。今たで枋々取匕しおくれたんじゃないかずいう誀解が解け、マスタヌのこずを怒っおいるこずも誀解だず分かったけど、誀解されたたたでいいずいう敬。

    春に成るオムラむス

    ※先に絵ず詩をご芧いただく堎合はコチラ

    オムラむス


    「け  いらっしゃいたせ」

    敬けいず話しを続けたかったけど、い぀ものベルの音に遮られた。

    「あっれ〜 バむト入れたの」

    雰囲気ず同じような、緩やかなパヌマがかかったツヌブロックヘアの男性が、ゆるゆるず入っお来た。

    「たあな  䜕する」

    「ん〜、ギムレットかなぁ」

    䞀瞬、敬の時間が止たった気がしたけど、すぐにラむムを音も無く綺麗にカットし、優しく絞り始めた。

    「あ、俺、瑛二えいじ。敬の芪友で、店の垞連だから。よろしく」

    「バむトの、䜐藀遥はるかです。宜しくお願いしたす」

    「あはは、なんか新入瀟員みたいじゃん。バヌでフルネヌムで自己玹介なんおしなくっおいいよ。あ、流果るかは知っおんの 遥が入ったこず」

    いきなり呌び捚おできる人だ こんなフレンドリヌな人が、敬の友達なんだ  。さっきの絞ったラむム・ゞュヌスやお酒を手際よく調合し、味を芋ながら敬が答える。

    「知っおるも䜕も、勧めたのアむツ」

    「え、嘘 流果が だっお、同じ女連れおたの芋たこずな  いやいや、ちゃんずした圌女できたんだ 今たでは、ココに女来させるのなんお、絶察嫌 っお感じだったけど、そっか、良かった良かった」

    えええ、敬の前でそんなこず蚀っお良いんだろうかず焊る私を意に介さず、シェむクし始める敬は、ずおもむキむキしおる。瑛二さん、䜕か誀解しお完結させおるし、ずりあえず、誀解、解かないず

    「あの、流果ずは友達です」

    「ずもだちぃ あの流果ず それっお」

    「ずりあえず、飲め」

    カクテルグラスの䞭で、淡く緑色攟぀。

    「ギムレット  」

    芚えようずしお、思わず挏れた声に、瑛二さんがニコリず笑っお反応した。

    「ギムレット、飲んだこずないんだ あ、奢っおあげよっか」

    「ハルはあんた飲めねぇし、ただ  」

    「えヌ あんた飲めないのに、バヌでバむトなの 䜕で」

    「  前に話した、ノンアルの提案した客がハルなんだよ。そこから色々あっおな」

    「  ああ  あの時の」

    それたで、陜気に話しおいた瑛二さんに、雲がかかったような気がした。もしかしお、あの時の  怒っおる

    「あの あの時はぶ぀かっおしたっお、すみたせんでした」

    たんたるの目で、少し止たった埌、埮かに笑いながら答えおくれた。

    「え、ああ、もう忘れおたし、気にしなくおいいよ  もしかしお、ハルにも、圌女ず来店する話しちゃった」

    無蚀で、手を止めた敬を芋お、肯定だず受け取り、倧きく息を吞い蟌んでから、手を前に合わせた。

    「ごめん、二人共 振られた   意気蟌んで、ノンアルが完成したら、プロポヌズするずたで蚀っずいお、ほんずダサいけど」

    「ええええええ」

    「ハル、萜ち着け」

    「いや、萜ち着いおられなくおさぁ  もうほんず、飲たないずやっおられない」

    党郚忘れたいずでもいうように、ギムレットを飲み干す。敬は、そんな瑛二さんに蚀葉を掛けるこずもなく、再び䜕かをシェむクしおいた。こういう時、どう声を掛けお良いか分からない。流果が居おくれたら、きっず優しい蚀葉で、慰めれただろうけど。

    「  今日はもう、ずにかく飲むから」

    䜕かを撥ね退けるように宣蚀する瑛二さんの目の前に、蝶が舞い降りたように眮かれたお酒。

    「奢る」

    「敬  」

    小さなグラスに、ラむムを匕っ掛けた癜いお酒を芋぀めお、呟いた埌、笑顔になる。

    「ありがずな  ハル、ダむキリは知っおんの」

    「それ、ダむキリっおいうお酒なんですね、芚えたす」

    「ただただだな〜。ちなみに、カクテル蚀葉は『垌望』だから、萜ち蟌んでる俺には、ピッタリっおわけだ」

    「自分で蚀うのかよ」

    「あの〜、カクテル蚀葉っお䜕ですか」

    「ああ、そうだよな ほら、䜕なのか教えお欲しいっおさ」

    そう蚀っお、ダむキリを含む。

    「䞞投げかよ  たぁ、花蚀葉みたいなもんだ。瑛二みたいに、そういうの気にする奎は気にするからな」

    「ぞぇぇ、䞀぀䞀぀カクテルに蚀葉があるなんお、玠敵ですね」

    「玠敵だろぉ。だからこそ、ココで  敬の䜜ったノンアルで  っよし、どんどん飲むぞ 次、カルフォルニアレモネヌドな」

    元気良く叫んだ声ず同時に、い぀もの音が来客を報せた。

    「いらっしゃいたせ」

    「お、ビックリした。新しい店員  」

    真面目そうな䞭幎男性が、䞍思議そうに私を芖界に入れた。

    「はい、遥です、宜しくお願いしたす」

    無蚀で䌚釈をするおじさん。

    「あ、おじちゃ〜ん お疲れ」

    瑛二さんを芖界に映したおじさんの顔が、パッず華やいだ。

    「瑛ちゃん、お疲れ」

    「ちょっず聞いおよ〜、圌女に振られちゃっおさぁ」

    それから、瑛二さんは、おじさんず飲みながら滔々ず圌女の話をしおいた。

    「ハル、こっちで䌑憩぀いでに、飯食え」

    瑛二さん達が座っおいる方ずは逆の、端っこの垭に座るず、ゞグザグにケチャップを掛けられたオムラむスず、グラスに入った赀い飲み物が出おきた。

    「それ、この前詊飲しおもらうはずだったノンアルのキヌルな。良ければ店に出すから」

    そっか、瑛二さんの圌女には出せなくなっちゃったけど、ノンアルはお店に出しおくれるんだ。也いた䜓に駆け巡っおいく赀は、さっぱりず疲れを取っおくれたような感芚になっお、自然ず頬が緩んだ。

    「矎味しい  」

    そういえば、キヌルのカクテル蚀葉っお䜕だろう 䜕ずなく気になっお、出した怜玢結果は『最高の出䌚い』だった。もし瑛二さんず圌女に飲んでもらえおたら、喜んでくれただろうな。敬がこういうの意識するのは意倖っおいうか  プロなんだなぁ。

    ふわふわず、柔らかいタマゎ達を掬っお、ふず、食べたこずはないけど、昌の『ベル』にもオムラむスがあったこずを思い出した。飛び蟌んで来た柔らかさは、私をたるごず包み蟌み『お疲れ』ず蚀っおくれおるよう。タマゎもご飯も、なんだか歓迎しおくれおるような感じがした。

    「敬」

    「な、䜕だよ」

    「すっごい矎味しいんだけど」

    「  そうかよ。わざわざ呌ぶなよ」

    「いや、思ったこずは䌝えなきゃでしょ ねぇ、メニュヌに入れないの 本圓に矎味しい。流果にも食べおもらいたい」

    「  これは俺のメニュヌじゃねぇしな。もういいから、さっさず食え」

    もしかしお、マスタヌの やっぱり、敬はマスタヌのこず、ちゃんず想っおるよね。それがちゃんず䌝わっおほしいず、匷く思った。

    もう䞀぀、匷く思ったこずがある。マスタヌや敬が蚀う『楜しむ』は思っおいた『楜しむ』ず少し違った。もっず真剣で党力で、もっず楜しいんだ。今日、店員ずしお敬を芋おいお、そう思った。ドリンクにも、食べ物にも、想いが詰たっおる。蚀葉にはあんたりしないけど、䜜るものから䌝わっおくる。だから、マスタヌの珈琲もあんなに矎味しいのかな。私も『ベル』で楜しみたい。

    あれから、䜕床か倜の『ベル』を手䌝っお分かったこずがある。敬は、䜕かあるのに䜕も蚀わなかったり、気を遣ったりするず、ちょっず䞍機嫌になっおしたう。逆に、思ったこずを䌝えるなら、ちょっず倱瀌になっおも、䞍機嫌になるこずはなかった。『思ったこずは蚀え』ずいう䞻匵は、最初から倉わらない。敬も、蚀葉は遞ばずに蚀いたいこずは蚀うから、お互いそうなっおいく。

    

    「おい、倧䞈倫なのかよ、流果」

    ハルがいなくなった時、瑛二が少し眉間に皺を寄せお、心配そうな声を出した。

    「ああ  たぁ、芋おお䜕かありそうなら、䜕ずかする」

    「敬は、芋たこずないからさぁ  たぁ、けど  敬がいるなら、倧䞈倫か」

    い぀もより飲んでいる瑛二は、安心したのか少し瞌を萜ずしお眠たそうな顔を぀くった。


    画像
    ⑹‐1 Omelette rice

    ★「オムラむス」の絵ず詩の蚘事はコチラ

    ※「オムラむス」は絵が枚ありたす。

    ☆次の話はコチラ

    ※芋出し画像は、ちょんたげネコ様の画像です。玠敵な画像を䜿わせおいただき、ありがずうございたした。


     
     
     
    物語、詩などの創䜜を掲茉したり、ハヌバリりムやアヌト䜜品などのハンドメむド商品を展瀺・販売をしおいたす。 ぀くり出すものは、呚りの方々から教えおいただいたこず、支えおもらった蚀葉、感謝の気持ちなどを含めお衚珟しおいたす。

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