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【土地購入前に5分で確認】1級建築士パパが必ず見る「ハザードマップ」の話


    ■ はじめに|あなたは土地を選ぶとき、何を最初に確認しますか?


    「駅から徒歩8分、スーパーも近い、日当たり良好——これだ!」

    土地を探していると、こういう瞬間がありますよね。
    条件がそろった物件に出会ったとき、テンションが上がって、気づいたら「もうここでいいかも」ってなっていたり。

    でも、ちょっと待ってください。

    その土地、ハザードマップで確認しましたか?

    私は1級建築士として、そして2児のパパとして、自分自身も土地探しをした経験があります。

    正直に言います。

    ハザードマップを見ずに土地を決めてしまった人の「後悔の声」を、私はたくさん聞いてきました。

    「まさかこんなに浸水するとは思わなかった」
    「買ってから気づいた。でももう遅い」
    「保険の話を聞いて、初めてリスクを知った」

    この記事では、家づくりをこれから始める方・土地探し中の方に向けて、ハザードマップの基本から、プロが実際にやっている使い方までを、できるだけわかりやすくお伝えします。

    読み終わったあと、「まず何をすればいいか」が明確になるように書きました。
    ぜひ最後まで読んでみてください。

    ■ 第1章|「ハザードマップって結局なに?」を5分で理解する


    まず大前提から。

    ハザードマップとは、自然災害が起きたときに「どのエリアがどのくらいの被害を受けるか」を予測した地図です。

    国土交通省のサイト「ハザードマップポータルサイト」から、全国どこでも無料で確認できます。

    主に確認できるリスクはこちら。

    ① 洪水(こうずい)

    河川が氾濫したときに、どのエリアがどの深さまで浸水するかを示したもの。
    「浸水深0.5m未満」から「5m以上」まで色分けされています。

    ② 内水氾濫(ないすいはんらん)

    川が氾濫しなくても、大雨で排水が追いつかず、道路や住宅に水が溜まる現象。
    「ウチは川沿いじゃないから大丈夫」と思っていても、実はリスクがあるケースがこれです。

    ③ 津波(つなみ)

    沿岸部に住む方は必ず確認を。最大クラスの津波が来た場合の浸水域が示されています。

    ④ 土砂災害(どしゃさいがい)

    がけ崩れや土石流が発生しやすいエリアを示したもの。
    山の近く・傾斜地・谷間のような地形は特に要注意です。

    ⑤ 高潮(たかしお)

    台風などによる高潮で浸水が予想されるエリア。沿岸部・河口付近で特に確認が必要です。


    「種類が多くて難しそう…」と思った方、安心してください。
    土地探しの段階では、まず「洪水」と「土砂災害」の2つを確認するだけで十分です。

    ハザードマップポータルサイト(https://disaportal.gsi.go.jp/)にアクセスして、住所を入れるだけ。スマホで5分もあれば確認できます。

    ■ 第2章|「土地探し中に見ない人が多すぎる」ハザードマップの本当の重要性


    土地を探すとき、多くの人が最初に気にするのは——

    ・駅からの距離
    ・学区
    ・近くにスーパーがあるか
    ・日当たり・方角
    ・価格

    これ、全部大事です。間違いない。

    でも、ハザードマップを確認している人が、実は少ない。

    私が関わったお客様の体感値ですが、土地購入前にハザードマップをしっかり確認していた方は、全体の5割程度です。

    なぜ見ないのか。理由はシンプルで、「なんとなく大丈夫だと思っていた」「見方がわからなかった」という方がほとんどです。

    でも、これは非常にリスクの高い行動です。

    なぜなら——

    建物はリフォームできます。
    間取りが気に入らなければ、リノベーションすれば変えられる。

    設備は交換できます。
    キッチンが古ければ入れ替えられる。床材も壁材も変えられる。

    でも、土地だけは変えられない。

    購入した土地が浸水リスクの高い場所だったとわかっても、その土地ごと引っ越すことはできません。家を建て直すことはできても、場所を変えることは実質不可能です。

    実際に、数年前の大型台風の際、ある住宅地では床上浸水が80棟以上発生しました。その地域のハザードマップには、事前に「浸水想定区域(浸水深1〜2m)」と明記されていました。

    つまり、知ろうと思えば知れた情報だったんです。

    ■ 第3章|なぜ人気エリアほどハザードリスクを抱えているのか


    ここが、この記事の一番お伝えしたいポイントです。

    少し意外に思うかもしれませんが——

    人気エリア・人気住宅地ほど、実はハザードリスクを抱えているケースが多いのです。

    なぜか。

    歴史を振り返ると、人が多く集まる場所は川沿い・平野部・海沿いに発展してきました。

    理由は単純で、
    ・水が使いやすい(農業・生活用水)
    ・平らで建物を建てやすい
    ・交通(舟運)の便がよい

    だから、昔から栄えている街の多くは、地理的に見ると低地・川沿い・デルタ地帯に位置していることが多い。

    具体的な例を挙げましょう。

    大阪市の中心部は、淀川・大和川などの大河川に挟まれており、市内の広いエリアが浸水想定区域に含まれています。

    名古屋市の南部エリアは、海抜0m地帯が広がっており、高潮・洪水リスクが高い地域として知られています。

    東京の東部(江東区・墨田区・葛飾区など)は、昔から「ゼロメートル地帯」と呼ばれ、地面が海面より低い場所も多く、大規模な浸水リスクが指摘されています。

    これらのエリアは、都市としての利便性は非常に高い。交通・商業施設・インフラ、どれをとっても一級品です。だから人気がある。だから地価も高い。

    でも、ハザードマップを開くと、広いエリアに浸水想定が色付いている。

    「人気エリア=安全」ではない。

    このことを知っておくだけで、土地選びの視点がガラッと変わります。

    人気エリアの土地を検討しているなら、必ずハザードマップと合わせて確認する。それだけでリスクのある選択を避けられる可能性がぐっと上がります。


    ■ 第4章|「安い土地には理由がある」は本当?ハザードマップと土地価格の関係


    「この土地、なんでこんなに安いんだろう」

    土地探しをしていると、周辺相場よりも明らかに安い土地に出会うことがあります。

    理由はさまざまですが、浸水想定区域に含まれていることで、価格が下がっているケースは実際にあります。

    同じ学区・同じ駅距離でも、

    ・浸水想定なし → 3,000万円
    ・浸水想定あり(浸水深0.5〜1m) → 2,500万円

    というように、500万円前後の価格差が生まれることも珍しくありません。

    ここで重要なのは——

    「ハザード区域=絶対にダメな土地」ではないということです。

    例えば、こういう考え方もできます。

    ☑️500万円安く土地を購入できた
    ☑️その分、基礎を高くする(高基礎・盛り土)ことで浸水リスクを軽減
    ☑️火災保険に水災補償をしっかりつける(年間数万円程度の差)
    ☑️残った予算を、間取りや設備のグレードアップに使う

    ハザードリスクは、対策によってある程度コントロールできる場合があります。

    もちろん、浸水深が3mを超えるような高リスクエリアは、いくら安くても慎重に考える必要があります。ただ、浸水深が比較的浅いエリアで、対策コストを加味しても十分お得になる場合は、選択肢として検討する価値があります。

    「安いから怖い」でも「安いから飛びつく」でもなく、リスクの中身を正しく理解した上で判断することも選択肢の一つかもきれません。

    ■ 第5章|実はプロもやっている「ハザードマップの正しい使い方」


    「ハザードマップを確認する」と言っても、ただ色を見て「浸水エリアだ、ダメだ」と判断するだけでは、実はもったいない。

    ここでは、私が実際に土地を見るときに確認している5つのチェックポイントをお伝えします。

    ① 浸水深を確認する


    「浸水想定区域」の中でも、想定される浸水の深さは大きく違います。

    ・浸水深0.5m未満 → 床下浸水レベル。基礎高を上げれば回避できる可能性あり
    ・浸水深0.5〜1m → 床上浸水レベル。対策が必要
    ・浸水深3m以上 → 2階まで浸水する可能性。かなり慎重に検討が必要

    色が塗られているかどうかより、どのくらいの深さが想定されているかを必ず読んでください。

    ② 避難所の場所を確認する


    万が一のとき、どこへ逃げるのか。

    避難所が近くにあるか、そこへのルートに危険な道はないか(川沿いの道・冠水しやすい道など)。ハザードマップと合わせて確認しておくと、いざというときの行動がスムーズになります。

    ③ 周辺道路の冠水リスクを確認する


    土地自体はリスクが低くても、通勤・通学路になる道が冠水しやすい場合があります。特に内水氾濫のマップとあわせて確認するのがおすすめです。

    ④ 周辺との高低差を確認する


    現地に行ったとき、必ず周辺の地形も見ます。

    ・道路より土地が低くなっていないか
    ・近隣の建物との高低差はどうか

    地図ではわからないこともあるので、現地でスマホの高低差アプリ(「地形断面図」など)を使って確認するのも有効です。

    ⑤ 過去の災害履歴を調べる


    ハザードマップはあくまで「予測」です。過去に実際に浸水したことがあるかどうかは、国土交通省の「浸水履歴情報」や自治体のサイトで確認できます。

    また、現地に行ったとき、近隣の方に直接聞いてみるのも非常に有効です。「この辺って大雨のとき、道が冠水したりしますか?」と一言聞くだけで、地図にない情報が得られることがあります。


    これら5つのチェックは、明日からすぐに実践できます。
    次に土地を見に行くとき、ぜひ一つでも試してみてください。

    ■ 第6章|ハザードマップは「答え」ではなく「判断材料」


    最後にお伝えしたいことがあります。

    ハザードマップについて話すと、よく出てくる2つの極論があります。

    「ハザード区域は絶対に住んではいけない」

    「ハザード区域外なら絶対に安全だ」

    どちらも、正しくありません。

    ハザードマップはあくまで「確率的なリスクの予測」です。ハザード区域外でも、想定外の災害が起きることはあります。ハザード区域内でも、対策をしっかり取って、長年安全に暮らしている方はたくさんいます。

    大切なのは——

    リスクを知った上で、自分で選ぶこと。

    1級建築士パパとして、私が土地選びで実際にやっていることをお伝えします。

    まず、ハザードマップを開いて候補地を確認します。
    次に、浸水深・避難所・周辺道路をチェックします。
    そして、そのリスクを加味した上で、予算・通勤・学区・周辺環境・将来の資産価値も含めて、総合的に判断します。

    ハザードマップは出発点であって、ゴールではありません。

    「知らずに後悔する」のと「知った上で選ぶ」のとでは、まったく意味が違います。

    ■ まとめ|土地選びで後悔しない人は「最初にハザードマップを見る」


    この記事でお伝えしたことを振り返ります。

    ・ハザードマップは無料・5分で確認できる
    ・変えられない「土地」だからこそ、リスク確認は最優先
    ・人気エリアほどハザードリスクを抱えている場合がある
    ・安い土地には理由がある。でも対策次第でリスクは軽減できる
    ・浸水深・避難所・周辺道路・高低差・過去履歴の5点を確認する
    ・ハザードマップは「判断材料」。答えではない


    今日から実践できる3つのアクション

    □ 今検討中の土地をハザードマップで調べてみる
    □ 実家や今住んでいる場所のリスクを確認してみる
    □ 気になる分譲地・住宅地を調べて、不動産担当者に質問してみる


    「土地はもう決まった」という方も、「まだ探し始めたばかり」という方も、今日この記事を読んだことが、後悔しない家づくりの第一歩になれば嬉しいです。

    実は私もハザードマップで浸水する場所で住んでいます。


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    1級建築士|会社員として建築設計に従事|副業で発信中|元ハウスメーカーの現場管理経験と住宅省エネの知見をもつ2児のパパ|家づくりの成功・失敗談や、建築士目線のアドバイス、パパの日常を発信中🏠

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