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妻の好きなところを書こうとしたら、自分がどれだけ救われてるか分かった話

    妻の好きなところを書こうと思った。

    最初は「せっかくだし10個くらい書くか!」くらいの軽い気持ちだったのに、いざ書き始めると全然まとまらない。

    いや、正確には、全部同じところに戻ってきてしまう。
    結局俺は、「この人めちゃくちゃ優しいな」ってことを、色んな角度から何回も感じながら生きてるんだと思う。

    ウチには子供が4人居る。

    文字にすると一瞬だけど、実際は毎日かなり賑やかだ。
    誰かが泣いて、誰かが笑って、誰かがケンカして、気付けば洗濯物は山のように溜まっている。

    1日2回洗濯しても足りない日なんて普通にあるし、お漏らしやら何やらが重なると、3回4回になることもある。

    俺もたま〜に洗濯物を干すことがあるんだけど、15分くらい掛かる量を妻は5分くらいで終わらせる。

    しかも綺麗。

    翌朝取り込みやすいように並べられていて、「なんでそんな効率良く出来るの?」と毎回思う。
    たぶん洗濯のプロなんだと思う。

    あれを毎日当たり前みたいにやってるの、本当に凄い。

    俺が夕方からの夜勤をやっていた日なんて、妻はワンオペで4人を見る。

    子供が1人でも大変なのに4人だ。

    俺だったら途中で「今日はもう無理です!」って床に転がる気がする。

    でも妻は普通にこなしている。

    もちろん本人の中ではイライラする日もあるんだと思う。
    でも少なくとも、俺たち家族にそれをぶつけてきたことは一度もない。

    本当に穏やかだ。
    悟り開いてるのか?と思うくらい穏やか。
    俺は昔から感情が顔に出やすいタイプなので、「なんでそんなに落ち着いてられるの?」と未だに不思議になる。



    以前にも記事やコメント欄で書いたことがあるんだけど、妻は魚の骨を取ってくれる。

    アラフォー男の魚の骨を、である。

    もっと言うと、柑橘系の果物が食卓に並ぶ時は薄皮まで剥いてくれるし、ホタルイカが出る時は目を全部取ってくれる。

    文章にすると我ながら情けない。
    でもやってくれる。

    しかも嫌そうな顔を一切しない。

    新婚の頃だけじゃない。
    結婚して10年以上経った今でも普通にやってくれる。
    俺、あれは相当な愛だと思ってる。

    優しい人って、「困ってる時に助けてくれる人」ってイメージがあるけど、本当は“毎日の小さい面倒くささ”を嫌がらずに引き受けられる人のことなんじゃないかと思う。


    しかも妻は、人の悪口を言わない。
    これが本当に凄い。

    人間、生きてたらムカつくことなんて山ほどある。
    職場でも、運転中でも、SNSでも、「なんだコイツ」と思う瞬間は普通にある。

    俺だってある。
    他人の悪口を聞きたい人なんて居ないことくらい分かってるから出来るだけ言わないようにはしてるけど、たまに漏れる。
    でも妻は、本当に言わない。
    最初は「猫被ってるのかな?」とも思ったけど、もう長いこと一緒に居て、一回も聞いたことがないので、多分もうそういう生き物なんだと思う。

    そのおかげなのか、娘たちも人の悪口をあまり言わない。

    親って、思ってる以上に子供に見られてるんだなと思う。



    俺は「好き!」が分かりやすいタイプだ。
    バイクでも、服でも、音楽でも、「これめちゃくちゃ良い!」と思うとすぐ熱く語りたくなる。
    でも妻は、別にバイクに興味があるわけじゃない。
    乗ったこともないし、知識も無い。
    「ふーん」で会話が終わっていても全然不思議じゃない。

    でも妻は、「げんちょんはどういうのが好きなの?」とちゃんと聞いてくれる。
    しかも、「いいじゃん!買おうよ!」とまで言うし、
    実際この会話のすぐ後に買った。
    勿論文句も小言も一切言わない。

    俺は別に、自分の趣味を押し付けたいわけではない。
    ただ、「今これが好きなんだ!」を聞いてほしい時がある。
    たぶん人ってみんなそうだ。

    妻は、自分が興味ないものでも、“俺が好きなもの”として大事にしてくれる。
    それが本当に嬉しい。

    しかも全然束縛しない。
    たまに飲みに行って朝帰りをしても、「何時だと思ってるの!」みたいなのが一切無い。

    信じてるのか、諦めてるのかは分からないけど、少なくとも俺は結婚して男がグチることランキング1位の「自由が無くなった」と思ったことは一回もない。



    知ってる人は知っているが俺はバツイチだ。
    前の結婚で子供も居るし、今も養育費を払い続けている。
    結婚当初は、前の結婚で生まれた息子とも月に二回くらい会っていた。
    正直、人によっては嫌がられてもおかしくない条件だと思う。
    でも妻は、そのことを一度も嫌そうに言ったことがない。
    むしろ、

    「今わたしがげんちょんと結婚出来てるのは、前の人が別れてくれたおかげだから感謝してるよ。」

    とまで言っていた。

    最初に聞いた時は、ちょっと意味が分からなかった。
    そんなふうに考えられる人、本当に居るんだと思った。

    しかも妻は、自分が産んだ子供達と同じくらい、前の結婚で生まれた子供のことも大事に思ってくれている。
    それって簡単なことじゃないと思う。

    だから俺は、この人には頭が上がらない。



    そういえば、妻と亡くなった祖母は、漢字は違うけど同じ名前だ。
    祖母は、俺が小さい頃からそれはもうめちゃくちゃ甘やかしてくれた。
    会いに行けば嬉しそうにして、お菓子を用意してくれて、何歳になっても俺のことを気に掛けてくれていた。

    前に祖母のことを書いた記事でも触れたけど、俺は人生の中で祖母から本当にたくさん愛情をもらったと思ってる。
    そして今は、同じ名前の妻が、毎日家族に愛情を注ぎ続けている。

    もちろん偶然なんだけど、たまに不思議になる。

    俺は人生で、“その名前の人”にずっと優しくしてもらってるなぁって。
    だからなのか分からないけど、妻が子供たちと笑ってる姿を見ると、時々祖母のことを思い出す。
    愛情深い人って、きっと表情とか空気感が少し似るんだと思う。


    高校時代からの友達に、以前こんなことを言われた。

    「俺、げんちょんの奥さんとそんな会ったことないし、ちゃんと喋ったこともないけどさ。
    げんちょんから聞くエピソードが無かったとしても、“げんちょんと10年以上結婚生活が続いてる”ってだけで、良い人なんだろうなぁって分かるよ(笑)」


    失礼なのか褒めてるのかよく分からない。
    でも、多分どっちもなんだと思う。
    俺も「そりゃ確かにその通りだ」と思わず笑ってしまった。

    俺は決して出来た人間じゃない。

    言われたことはすぐに忘れるし、変なところでこだわるし、急にバイクの話を始めるし、思い付きで行動する。
    なんの予定も入れてなかったのに、土曜日の朝起きて天気が良かったら「よし!遊園地行くぞ!」とか言い出す男だ。
    妻からすれば、「また始まったよ」みたいな日も絶対にあると思う。

    それでも妻は、昔からずっと変わらない。

    妻は俺のことをよく褒めてくれる。
    これもずっと変わらない。

    俺が何かすると、「げんちょんってそういう所ホント凄いよね」と普通に言う。

    最初は「上手く転がされてるのかな?」とも思ったけど、ここまで気持ちよく転がせるならそれはもう才能だ。

    俺は自己肯定感が高い。
    その理由って、生まれ持った性格だけじゃなくて、「1番近くに居る人が1番褒めてくれる」っていうのが、かなり大きい気がする。

    人って、誰と一緒に居るかで変わる。
    俺は妻と一緒に居るようになってから、昔よりだいぶ丸くなった。

    ちゃんと人に優しくしたいと思うようになった。
    たぶん毎日、少しずつ影響を受け続けてるんだと思う。

    洗濯物を干してる後ろ姿とか、子供たちと笑ってる顔とか、俺のくだらないダジャレで目を無くして笑ってるところとか。
    そういう何気ない瞬間を見るたびに、
    「ああ、好きだなぁ」って思う。

    恋愛って、最初はドキドキから始まるのかもしれない。
    でも長く一緒に居ると、最後は「この人と居ると安心する」に変わっていくんだと思う。
    だけど妻は、その安心感の中にちゃんと“好き”が残ってる。
    だから俺は今でも普通に懐いてるし、毎日一緒に居ても全然飽きない。

    もし人生の中で、「自分は運が良かったな」と思う瞬間を一つ選べと言われたら、俺は迷わず『妻と出会えて結婚出来たこと』を選ぶ。

    宝くじが当たったわけでもないし、仕事で大成功したわけでもない。
    でも、「この人と家族になれた」っていう一点だけで、俺の人生かなり当たりだったと思ってる。

    これから先、子供たちはどんどん大きくなる。

    今みたいに毎日全員が家に居る時間も、そのうち減っていくだろう。
    洗濯物の量も減るだろうし、保育園の送り迎えも無くなる。
    今は毎日うるさいくらい賑やかな家だけど、何年後かには「今日なんか静かだね」なんて話す日が来るのかもしれない。

    でも多分、その頃になっても妻は変わらない。

    俺がくだらない話を始めたら笑って聞いてくれるだろうし、魚が食卓に並ぶ時には普通に骨を取ってくれるだろう。

    それって冷静に考えると、かなり凄い。

    たぶん俺は、この先どれだけ歳を取っても、普通に妻に懐き続ける。

    たまに2人きりでデートして、好きなもの食って、大好きなレモンサワーでも飲んで、帰りに「歳取ると味が濃いものだけ食べてるとキツイよね」とか話しながら帰る。

    きっとそういう普通の日が、人生の中では1番幸せなんだと思う。

    だからこれからも、出来ればずっと隣に居てください。

    俺はたぶん、あなたが居ないと結構ダメです。

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