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伝説のショッカー戦闘員(第一話)

     東京、近代的なビルが立ち並ぶ丸の内。
     学生時代にはあまりなじみのないこの場所が私のオフィスになる。

     彼はスーツをもう一度確認し、オフィス行のエレベーターにのる。
     地下4階…駐車場のさらに下層にあるその場所へは、地下3階から小さな階段を使わないと入れない。いや、その前に地下4階にオフィスがあることは、ほとんどの者がしらない。

     ドアを開けると、受付代わりの使い古された机に座っていた中年……いや、初老の男性が眠たそうな顔をあげた。
     新入社員は緊張しながら「おはようございます。今日から……」と挨拶を始めるが、初老の男は苦笑いを浮かべて遮った。
    「挨拶はいい。話は聞いているよ。とりあえず、左の部屋がロッカールームだ。君は501番ね」
    「え? 500人もいるんですか?」
    「いや、今いるのは30人弱だ。まあ、そのへんはおいおいな……あ、それとこれ。トレーニングウェアね」
    「と、トレーニングウェア?」
    「ああ。ここは左がオフィス、右はトレーニング場になっている。あとのことは477番に聞いてくれ」
     男は内戦をとった。
    「477番か? 新人が来た」

    しばらくすると、477番と呼ばれた男が来た。
    トレーニングウェアを着た477番は警備の男から荷物を受け取ると、新人を見て、自分についてくるように促した。
    連れてこられたのは、ロッカールームの奥のプレハブでしつらえた粗末な小部屋である。
    「とりあえず、着替えて。それと、社内ではいいけど、外出するときは、これを着用な」
     そういうと、黒の目出しマスクとマウスピースらしき器具。さらにイヤホンを差し出した。
    「ああ、子供の頃見たやつだ」
    「ふっ…50年前からかわっていないってか?」
    「い。いえ…」
    「俺もそう思ったよ。貴様のように新入社員だったころにはな」
    「そ、そうですか…あれはテレビ番組だと思ってました」
    「テレビ番組だよ。この会社がスポンサーになって作った。広報用にな」
    「広報用……? 悪役でしたけど」
    「悪役だからこそだよ。実際、今や悪役や悪の組織は大人気だ。まあ、俺たちの『ショッカー』の営業戦略としては大成功ってところだな」
    「戦略……」
    「ま、俺だって入社4年目だからな。詳しいことは首領から話があるだろう。来週には時間を取れるっていってたから、その前に基本的な社内ルールは身に着けておけ」


     
     
    作家 漫画原作 記事ライティング、さらには企画・編集など、業界歴だけは長めです。 現在活動凍結中ですが、好きなものを書きたくて登録してみました。 更新頻度がどれぐらいになるかわかりませんが、よろしくお願いします。

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