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真夏の九州うつわ旅・1日目(その5)~うつくしい棚田からの 活魚の料亭へ~

    8月8日~12日の日程で九州北部をめぐった「九州うつわ旅」の記録をしています。

    1日目は唐津を満喫しています。前回は、海を望む殿山窯を訪れたことを記録しました。


    実は、飛行機や宿を予約した段階では、1日目には唐津ではない別の場所に行く予定にしていました。そのアクセスを考えて福岡・天神のホテルに宿泊予約を。
    ところが日にちが近づくとともに、台風やその他もろもろの理由が発生して行先を佐賀県唐津市に変更。でも宿泊はこれまたワケあって天神のまま変更せず、福岡⇔唐津間を往復するという苦肉の策(?)をとることになりました。
    ちなみに2日目は唐津泊ですので、また翌日に唐津へ向かうのですけれど…。

    ということで、前回の続き、1日目の最終回は、唐津で棚田をみてから福岡へ戻り、料亭で夕食を頂いたという記録です。
    台風6号が九州へ近づいてくる中、1日目はほとんど影響なく過ごしています。




    ❑ 8月8日 晴れたり曇ったり

    朝、羽田から福岡空港へ到着し、一路佐賀県唐津市へ。
    ここまで、魅惑的な「山内薬局」、眼福・口福の「川島豆腐」の会席料理、あこがれの「隆太窯」、海を望む「殿山窯」とめぐった。
    夜は福岡の天神に泊まるから、福岡へ戻らなければならないのだけれど、お天気も時間も問題なさそうなので、その前にもう一箇所。一度行きたかった場所へ行くことに。

    玄海町の一角にある「浜野浦の棚田」だ。


    ほんとうは夕陽の時間帯が一番うつくしく、「恋人の聖地」ともいわれているそうなのだけれど、ともに旅する親友チャルと私は夕陽を眺めて黄昏る必要はないし、いくら今はお天気が悪くないからってその時間まで待つわけにもいかない。
    九州の日の入りは、私の住む関東よりも1時間ほど遅いのだ。待っていたら福岡に向かう時間も遅れちゃう。
    まあ、ちょっと負け惜しみっぽいけれど、夕陽じゃなくたっていいじゃない。その景色を観れるなら、じゅうぶん、じゅうぶん。

    ということで、まだ陽が高いうちに浜野浦の棚田展望台に到着。

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    緑がうつくしい。(私の写真じゃ伝わらないけれど...。)

    棚田って、自然と人の営みとが織りなす風景なのだと思うのだけれど、自然への手のかけ具合がすごくいいなって感じる。
    人が生活を営むためにその自然の特徴を頂戴することで、その自然がまた うつくしく生きている。
    どこか 唐津焼のうつわに似てないかな。手をかけるバランスみたいなものが。


    なんて思いながら説明を読むと、ここにも秀吉の朝鮮出兵の産物が。そういえば、ブラタモリで習った「野面のづら積み」の石垣が肉眼ではちゃんと見える。(繰り返すけれど私の写真は残念。)


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    歴史を紡ぎながら、美しい自然はそのままに生きている。


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    展望台デッキにじーっとしていたアマガエルくん。「ここ、いいでしょ?」って言ってる?


    眺めているうちに、時折強めの海風が前髪を逆立てるようになる。
    近づいてるね。

    けれど1日目の唐津は、「もしお天気が大丈夫だったら」と候補に挙げていた場所を、全てまわることができた。晴れ渡る青空、とまではいかなかったけれど、一時は初日から暴風雨になることを覚悟していたわけだから、ありがたすぎる。
    展望台近くに揺れていた蓮の花にご挨拶をして唐津を後にした。


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    夕刻、福岡の天神に到着し、ホテルにチェックイン。
    2日目にちょっと奮発して唐津の老舗旅館に予約しているので、メリハリをつけて初日はリーズナブルなビジネスホテルに。
    それでも街中からアクセスが良く、新しくてきれいなホテルだ。寝るだけだし、何も問題ない。

    夕食までにちょっと時間があったから、荷ほどきをしてほっとひと息。チャルと唐津での1日を振り返り夢見心地になる。

    そろそろ時間だねって、お散歩がてら徒歩で向かったのは、博多料亭「稚加榮ちかえ」本店。



    以前に何度か訪れたことのある お気に入りのお店だ。
    稚加榮というと、お土産としての明太子が名高いけれど、それだけじゃない。このお店も有名だから、もしかしたら観光客の定番になっているかもしれない。


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    お店に伺うと中央に大きな生けすがあって、活気があって、その雰囲気だけでも高揚感に包まれる。

    店内の様子はホームページから拝借。


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    私たちが座ったのは、右側のカウンター席。※

    1階には銀杏の板目がすがすがしいカウンターと、小上がりをご用意しております。生簀の活魚が跳ね、店内には威勢のよいかけ声が響きます。目で、耳で、そして舌で、海の幸をお楽しみいただけます。

    ※写真、説明ともに稚加榮HPより


    この説明どおりの店内。
    目の前には、シマアジや伊勢海老などの生けすが並んでいた。


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    このお店の良いところは、お席だけでも予約がとれること。
    この日はお昼にしっかりと豆腐会席を頂いたので、夕食にまたコースとなると、いくら食いしん坊だってちょっぴりヘビー。
    その時のおなかの具合によって、単品で注文できるところがありがたい。

    コースはヘビーとかいいながら、結構いただいちゃったけれど…。


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    やっぱりゲソは天ぷらがいちばん!
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    羽田空港で、行く!? 行かない!?と議論した早朝からここまで、長い長い1日だった。ような、あっという間の1日だったような。
    いずれにしても、今日という日は、とてもしあわせな日だった。そして、台風騒動があったからこそ、ここまで多幸感にひたれたのだとも思う。

    山内薬局の漢方薬はほんとうに魅力的だったし、川島豆腐店は間違いなく素晴らしかったし、隆太窯も殿山窯も陶酔するような窯元だった。棚田もうつくしかったし、稚加榮も最高だった。
    けれど、何の心配もなく、予約時からずっとウキウキのまま訪れていたなら、これだけ大きなよろこびは感じられなかったかもしれないし、もっと多くを求めていたかもしれない。
    空がもっと青かったら、隆太窯や殿山窯に作家さんがいらしたら、棚田で夕陽がしずむまで過ごせたら…。
    きっと、そんなことを願ったのだろう。
    2日目、3日目の天候が心配だったから、「行動できるうちに」と作家さん不在の窯元を訪ね、ほんとうなら夕陽を望みたかった棚田も日が高いうちに訪れた。
    それで良かった。そうして良かった。

    足るを知ること。
    与えられた環境や条件に大よろこびしちゃうこと。
    そんなことを成行きのままに感じることができた。
    行きの飛行機で頂いた2杯のドリンクから始まって、いくつもの しあわせを重ねた日。
    人との出会いにも感謝。


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    あ、でも2つの窯元は、いつか必ず再訪します! 作家さんのいらっしゃる時に。




    ❑ 1日目:8月8日(火) 晴れたり曇ったり

    福岡空港→佐賀県唐津市へ
     →
    魅惑的な「山内薬局」
     →
    眼福・口福の「川島豆腐店」
     →
    あこがれの「隆太窯」
     →
    名護屋港を臨む「殿山窯」
     → うつくしい「浜野浦の棚田」
    唐津→福岡・天神へ
     →「稚加榮ちかえ」でおいしい夕食を


    これでやっと1日目がおしまい。
    2日目はいよいよ台風が近づきますので、おとなしめです…。



    最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。





    出発前のすったもんだはこちら。

    唐津焼のおはなしはこちら。




     
     
    うつわ好き素人が綴る『うつわのおはなし』など 気ままにマイペースに好きなことを綴っています。 ときどき写真を撮ってあそびます。 日本の文化に魅かれ、こよみや和菓子もぼちぼちと……