メインコンテンツへスキップ
見出し画像

チョコニート 毎週ショートショートnote

    僕はもう長い間売れ残りのチョコレート。
    駄菓子屋のお婆ちゃんの店で待機してるんだけれど。
    もう仲間はいない。仲間はさっさと売れていってしまったさ。

    『ねえ子供達。お願いだよ。僕を買って食べておくれよ。それが僕に与えられた仕事なんだけどね。つまり僕はニートみたいなものさ。このままじゃ悲しい』

    そんなある日、時々姿を見せる小さな女の子が僕を手にしてくれた。ドキドキした。

    「お婆ちゃん、これいくら?」
    「ああ、何か買ってくれたらそれをオマケにしてあげるよ」
    「それは嫌」
    「どうしてだい?」
    「私もオマケだから、オマケはいらない」


    女の子は友人の7人の孫の7人目の孫。
    連れ歩く度に
    「この子はオマケの子だよ」と言っている友人。
    一番小さな孫が可愛くて仕方がないのさ。
    今度友人に厳しく言ってやらなきゃ。
    孫に気持ちが伝わってないよって。

    女の子は僕を買ってくれた。

    僕は女の子の口の中で素敵に溶けていった。
    僕はもうチョコニートなんかじゃないと思いながら。


    410



    たらはかにさんの今週の裏お題『チョコニート』です
    よろしくお願いいたします。


    #毎週ショートショートnote
    #チョコニート
    #小説
    #ショートショート

     
     
     

    めい

     
     
    2023年5月に古希を迎えました。普通のオバアですがお付き合いくだされば嬉しいです。 高齢ではありますし、行き届かないところが多々あると思いますがどうぞよろしくお願いいたします。 めい

    あなたへのおすすめ